「MID LOGI鳥栖」の新たな物流拠点
佐賀県鳥栖市において、西日本鉄道株式会社が開発を進める新たな賃貸用物流施設、「MID LOGI鳥栖」が2025年9月に着工し、2026年10月に完成する予定です。これは、同社にとって初の賃貸用物流施設となります。
交通アクセスの優位性
新施設の最大の魅力は、その優れた交通アクセスです。国道3号線に面し、九州自動車道の鳥栖インターチェンジから約1km、車で2分の距離に位置しています。この立地により、福岡・長崎・大分・熊本方面へのアクセスが迅速かつ効率的に行えます。さらに、福岡空港や九州佐賀国際空港、博多港まで車で約1時間圏内という利点もあり、空路および海路による輸送も容易に行えます。
また、JR鹿児島本線「弥生が丘駅」からは徒歩約10分の位置であることが、通勤の利便性も向上させる要因となっています。このことは、労働力の確保にも寄与すると期待されています。
施設詳細と特徴
「MID LOGI鳥栖」は、以下のような特徴を持っています。
- - 所在地:佐賀県鳥栖市永吉町字土取598-5他
- - 敷地面積:7,271㎡(2,200坪)
- - 賃貸面積:10,307㎡(3,118坪、事務所部分を含む)
- - 構造・規模:地上3階、鉄骨造であり、床荷重1.5t/㎡、梁下有効高さ5.5mの仕様です。さらに、ZEB(ネット・ゼロ・エネルギー・ビル)として「ZEB Ready」認証も取得しています。
このZEB Readyとは、年間の一次エネルギー収支をゼロに近付けることを目指した建物で、環境に配慮した創エネルギーを実現します。
また、駐車スペースには、トラックバースが9台、トラック待機場が3台、乗用車駐車場が39台(普通車37台、軽自動車1台、HC用1台)、駐輪場は18台を完備しており、大規模な物流業務を支えるための設計がなされています。
MID LOGIブランドの意義
「MID LOGI」というブランド名は、「MID(中央・中心)」と「Logistics(物流)」の造語であり、地域の物流中心としての役割を果たすことを示しています。西日本鉄道グループは、このブランドを通じて物流拠点としての地位確立を目指し、地域経済の活性化にも貢献していく所存です。
既存の事業と今後の展開
「MID LOGI鳥栖」の開発に加え、西日本鉄道は熊本市や福岡市などでも物流施設を展開しています。熊本市では、他社との共同開発が進行中で、2027年の完成を目指しています。また、福岡市東区でも新たな物流施設の開発計画があり、今後も目が離せない動きとなっています。
西日本鉄道が手掛ける流通インフラの進展と、地域における物流効率の向上は、今後の経済活動における重要な要素になっていくでしょう。「MID LOGI鳥栖」はその一環として期待されるプロジェクトです。