高知のアオノリを守るための取り組み
高知県の子どもたちが強い思いを寄せているのが「アオノリ」を守ることです。一般社団法人「海と日本プロジェクト in 高知」の協力のもと、有限会社あぜち食品が制作した「高知の海香る アオノリポップコーン」は、その思いを具体化した商品となっています。今回のポップコーンの売上の一部は、高知大学のアオノリ研究へ寄付されることになりました。
取り組みの背景
このポップコーンは、高知海洋高校が主催する「魚河岸かいよう2024」などのイベントで販売され、売上が「アオノリ」がテーマの学習成果を示す形として寄付に繋がりました。この企画は、夏に高知県内の小学生を対象に開催された「高知アオノリキッズアドベンチャー」を通じて、地域の海への意識を高めることを目的としています。
美しい海への価値観を育てる
高知県は84%の森林率を誇り、栄養豊富な水が流れ込むことで多様な海洋生物が育まれています。しかし、温暖化によってその環境が脅かされているのが現状です。特にアオノリなどの海藻が生態系に与える影響に焦点を当てたイベントは、子どもたちが「今何が起きているか」を理解し、美しい海を将来に残すために何ができるか考える機会を提供しました。
アオノリポップコーンの魅力
このポップコーンは、実際に高知大学の海洋植物学研究室の協力を得て、アオノリや他の海藻について学んだ子どもたちによってデザインされています。アオノリは、海の中で光合成を行うため、二酸化炭素を減らす効果が期待されており、環境に優しい呼び名も持っています。しかし、海の温暖化の影響でアオノリも危機に瀕しています。
全てのパッケージに込められた子どもたちの思いが、未来の美しい海への願いを形にしています。高知大学の「海の研究舎」が手掛けた陸上栽培の「スジアオノリ」を使用したこのポップコーンは、その風味を楽しむことができます。子どもたちのイラストが描かれたパッケージは、楽しさとともに環境への配慮も表現しています。
研究活動への寄付
高知大学の平岡雅規教授と難波卓司准教授は、「子どもたちとの交流があったことで、研究の刺激を受けた」と語ります。この寄付は、今後の研究活動に活用される予定です。
団体の目的
団体「海と日本プロジェクトin高知」は、黒潮の海を次世代に継承し、子どもたちが地元の海に親しむ活動を行っています。この取り組みは、海の現状を認識し、子どもたちが自ら行動することを促す大切な一歩となっています。海で進行する環境の悪化に対して、全国の人々と共に行動を起こし、未来につなげるプロジェクトです。
このように、地域の学校や大学、さらには地元の企業が連携して、子どもたちの学びと成長を支える取り組みを展開している高知県。彼らが描く未来の姿が実現することを願い、今後も注目していきたいものです。