大阪の魅力を盛り込んだ絵本「とことこおおさか」が、台湾市場への展開を開始しました。この本は、地域の特長や食文化を紹介する内容で、子育て中のママたちが運営する一般社団法人codomotoままちっちが発行したものです。2025年2月には自費出版され、その後徐々に書店やお土産物店での取り扱いが増加してきたのです。
「とことこおおさか」は、大阪市阿倍野区で活躍する林静香さんが代表を務めるcodomotoままちっちの企画です。彼女たちは、地域の子育て情報を発信し、3か所の子育てひろばを運営しています。この絵本は、大阪の名所や料理、大阪人らしさを詰め込んでおり、子どもたちや家庭に親しまれる内容となっています。6月には関西万博でも取り扱いがスタートし、さらに多くの人々に広がりを見せています。
そして、最近の大きなニュースとして、台湾の台南市にオープン予定の田中書店でも取り扱いが始まることとなり、特に驚かれるのは、実店舗がオープン前の段階からオンラインショップでの販売を開始したことです。この新たな取り組みは、台湾の方々にも日本の文化を手軽に楽しんでもらえる機会を提供します。
「ホホホ座西田辺」書店の店主が台湾の田中書店に紹介したことで、絵本の取り扱いが実現した背景には、大阪の魅力を愛する台湾の読者に向けた思いがありました。店主は「台湾の方が大好きなイラストで、大阪の絵本は是非とも取り入れたい」と力強い意志を示しました。しかし、先月には台南市が台風の影響を受け、大きな被害を出しました。店舗の改装準備が進む中、絵本が彼らに届き、ふるさとを思い起こさせるきっかけとなったとのことです。
「とことこおおさか」の制作段階から、地域に住んでいる人だけでなく、大阪を離れた方々にもこの絵本が届くことを願っていました。実際に台湾からの反応にスタッフ全員が感動を覚え、これからも大阪とつながる絵本として多くの人に届けたいという思いを強めています。
この絵本は、20ページのハードカバー仕様で、サイズは18cm x 18cmです。価格は1,650円(税込)で、印刷は大阪書籍印刷株式会社が手がけています。これからも、子育て世代だけでなく、大阪の魅力を感じる全ての人々に向けて発信し続ける「とことこおおさか」。特に、異なる文化圏での受け入れは、子どもたちとその親に新たな視点を提供することでしょう。
このまま売り上げが好調であれば、更なる国際展開も視野に入れられるかもしれません。大阪の文化を誇るこの絵本が、隣国である台湾でどう受け入れられるのか、今後の展開に期待が募ります。