BtoB市場における「ブランド想起」の重要性とは?
株式会社EXIDEA(東京都中央区)の調査により、BtoB市場における「ブランド想起」の実態が明らかになりました。特に認知度と想起のギャップについての研究が進められ、企業やマーケティング担当者にとって重要な知見が得られています。
認知と想起の違い
調査結果から浮き彫りになった最初のポイントは、認知度1位が必ずしも想起1位とならないということです。認知しているブランドと、最初に思い浮かぶブランドとの間には、実際には深い溝があるということが多くのカテゴリーで確認されました。これをEXIDEAは「一致型」「逆転型」「分散型」の3種類に分類し、それぞれの特徴を分析しました。特に、多くの購買意欲の高い人たちが既に「ひとつの基準」として認識しているブランドを思い出すことが多く、これは「0次選考」と呼ばれています。
購買決定プロセスへの影響
さらに、調査では「商談前に知っていたブランド」が最終的な購買決定に響くことが多いとされています。特に経費精算システムなどでは、78.5%もの購買担当者が「事前に知っていたブランドが影響した」と回答しています。この影響の内訳は「比較の基準になった」と「安心感があった」の2つが特に目立ちます。つまり、営業マンが提案を行う前から、顧客は既に候補を形成しているのです。
ブランドの信頼度と市場の物差し
調査結果によると、信頼度の高いブランドが「カテゴリーの物差し」となることもわかりました。名刺管理カテゴリーでは、Sansanが信頼度1位率81.0%という高い数値を記録しています。信頼されているブランドは、他の競合他社と比較される際の基準となり、自社のブランド力を高めることが期待できます。
未開拓市場の可能性
また、一部の市場では想起リーダーが不在であることも明らかになりました。セールスイネーブルメントやインサイドセールス支援などのカテゴリーでは、60%以上が「有効なブランド名が記載されなかった」との結果が出ています。これらの市場では、先行企業が「カテゴリーの代名詞」となりっくり、競争優位を持つ可能性があります。
白書の内容概要
株式会社EXIDEAは、これらの調査結果を基に「カテゴリーブランディング白書2026年版」を発表しました。この白書は5つの章から構成されており、カテゴリー名とブランド名の結びつきを強化するための戦略とアクションが解説されています。特に、マーケティング戦略をどのように立てていくべきか、今後の展望なども触れられています。
EXIDEAの取締役副社長、塩口哲平氏は「カテゴリーをまたいで認知を持つブランドが勝つためには、ブランド名とカテゴリー名の結びつきを強化し続ける必要がある」と述べています。ビジネスにおける「ブランド想起」の重要性を改めて認識する機会となることでしょう。
この調査と白書は、BtoBマーケティングに携わる方にとって非常に有益な指標となるため、ぜひご一読いただき、自社におけるブランド戦略の見直しに役立てていただければと思います。