ウイスキーの現場を知る
9月10日、若鶴酒造株式会社の代表取締役社長である稲垣貴彦氏の新著『ジャパニーズウイスキー入門~現場から見た熱狂の舞台裏~』が角川新書から出版されます。ウイスキーファンのみならず、これから興味を持とうとする人々に向けたこの本は、実際の現場からの視点をもとに日本のウイスキーの魅力やその背景に迫ります。
日本のウイスキーの現状
過去10年で日本のウイスキー蒸留所は約10倍に増加し、「ジャパニーズウイスキー」の人気は急速に高まっています。何がこのブームを生んだのか、そしてこの現象が「一過性の流行」で終わらないために何が必要なのか、稲垣社長は現場の経験を基に考察します。新しい蒸留所の数が増える中で、何が本質的に日本のウイスキーを特別なものにしているのかを読み解きます。
著者の背景
稲垣貴彦氏は1987年に富山県で生まれ、大阪大学経済学部を卒業後、外資系IT企業に勤務していました。しかし2015年に実家の若鶴酒造に戻り、曾祖父が築いたウイスキー造りを引き継ぐことにしました。再興のための試行錯誤や、クリエイティブなアプローチとしての世界初の鋳造製ポットスチルを発明するなど、彼の取り組みは多岐にわたります。
ブレンダーとしての視点
『ジャパニーズウイスキー入門』では、稲垣氏がブレンダーおよび経営者としての視点から、ウイスキー造りの詳しいプロセスを解説しています。ウイスキーの選別、ブレンド、熟成、そして瓶詰めの過程に至るまで、様々な要素が一つのボトルに詰まります。それぞれの工程にどのような思いが込められているのか、稲垣氏は真摯にその背景を語ります。
ウイスキー初心者でも安心
この本は、ウイスキーに詳しくない初心者にもわかりやすく解説されています。ウイスキーに対する理解を深めるための良い入り口として、数多くの ilustrations や解説が盛り込まれており、誰でも気軽に楽しむことができる内容になっています。
未来への展望
稲垣氏は、ウイスキー業界が今後直面するであろう課題や挑戦についても言及しています。日本のウイスキー市場が成長する中、その品質を維持しながら、国際的な競争力を高めるためにはどのような取り組みが求められるのか、彼の考えを通じて考えさせられることは多いでしょう。
お知らせ
本書は、Amazonの「角川新書」新着部門および「ウイスキー」カテゴリーでそれぞれランキング1位を獲得しています。書店での取り扱いやオンラインでの予約販売が行われているので、興味のある方はぜひチェックしてみてください。
著者情報
稲垣貴彦氏は、若鶴酒造の5代目代表とし、三郎丸蒸留所のマスターブレンダーとしても活動しています。ウイスキーの魅力を世に広めるために、幅広く活動している彼の著書はぜひ手に取ってみたい一冊です。