妙蓮寺特別拝観「いちにちの世界の彩度と透明度と寺宝の虫干し展」
2022年の夏、久しぶりに行動制限がなくなり、私たちの生活がにぎやかさを取り戻しました。桜、海、新緑、紅葉、お祭りなど、自然や社会活動の大切さを再認識した人々。この感謝の気持ちを、時間の流れの中で可視化するために、京都・西陣の妙蓮寺で特別拝観が開催されることになりました。この展覧会は、ガラス工芸作品と障碍者アートの融合をテーマにしたものです。
展覧会概要
開催日時は2022年11月19日から12月4日までの間、毎日10:00から16:00までです。ただし、最終日の12月3日と4日は非公開の寺宝虫干し展が行われます。拝観料は800円で、小学生以下や障害者手帳を提示した方には無料の特典もあります。会場は大本山妙蓮寺(京都市上京区)で、事前に電話にてお問い合わせが可能です。
クリエイターたちの協演
本展の主な作家は、十七代目本阿弥の本阿弥匠さん。南房総に工房を構える「GLASS FISH」の代表でもあり、彼の作品には日本の自然や文化への深い敬意が表れています。今回の展覧会では、生活工芸を超えた現代アートの側面に焦点を当てた作品を展示します。
代表的な作品
- - 境界線border line: 私たちが無意識に持っている見えない境界線を可視化。
- - 円掛花入: 自然をそのままに生かしたシンプルなデザイン。
- - OTO 音: 日々の言葉や記憶を器に詰め込んだインスタレーション。
さらには、障碍者アートを推進する「天才アート」による作品も登場。彼らはアートを通じて人々の感情や思考を刺激することを目指しています。高橋美佳さんやいしいこうたさんらが参加し、光と空間を巧みに利用した演出が展開されます。
空間体験
館内には無数の鏡が設置され、自然光が作品に干渉し、時間の経過とともに変化する美しい空間が作り出されます。この空間体験は、見る者に新たな感覚をもたらすことでしょう。まるで2022年の盛夏に感じた豊かさを再現するかのようです。
この特別拝観を通じて、訪れた人々はガラス彫刻の美しさやアートの多様性に触れ、心を豊かにする時間を過ごすことができるでしょう。ぜひ、京都の歴史ある妙蓮寺で、アートと心の交流を体験してみてください。