人的資本経営の実行格差を解消するパナリットの新機能とは

パナリット株式会社が進化させる人的資本経営

人的資本経営が注目される中、パナリット株式会社はその実行格差を解消するための5つの新機能を発表しました。東京港区に本社を構えるこのHRテクノロジー企業は、経営における人事の役割を進化させることを目指しています。

人的資本経営の背景と重要性

2023年3月期から、有価証券報告書に人的資本の開示が義務付けられ、企業はただ情報を開示するだけでなく、その活用方法についても問われるようになっています。経営戦略と人的資本の連携は今や企業力を高めるカギとなりましたが、実施にはいくつかの壁が立ちふさがっています。

主な障害として指摘されるのは、戦略に基づくKPI設計の難しさ、人事部門のデータリテラシーが追いつかない状況、そして人的資本に関する議論が経営会議で行われないことです。これらの課題を乗り越えることで、企業は業績や企業価値を向上させることができます。

5つの新機能の概要

パナリットは、100社以上の企業との協力から得た知見を基に、以下の5つの新機能を整備しました。これにより、人的資本経営が実行可能なものとなります。

1. KPIプレイリスト

人的資本経営に必要なKPIを、企業の戦略に沿って整理・構造化する機能です。これにより、適切なKPIを選定し、モニタリングできる環境を提供します。

2. ストーリーボード

経営会議での人的資本レポートの質を向上させるためのツールです。ビジネス、統計、データ処理を融合し、経営判断に必要な情報を生成することが可能です。

3. インサイトファインダー（AI搭載）

AIを活用し、モニタリングデータから有益な示唆を自動的に抽出します。経営判断をサポートするため、誰でもアクセス可能です。

4. チャッピー（生成AIチャットボット）

人事データへのアクセスを簡単にし、質問に即レスポンスを提供します。この機能により、人事部門のデータリテラシーが向上することが期待されています。

5. 要員シミュレーション（AI搭載）

過去の人事データを分析し、将来の要員構成を高精度で予測します。労働市場の変化に備えた人材戦略の構築を支援します。

経営の中心に人事を据える

パナリットは5つの新機能を通じて、人事部門をコストセンターから経営の意思決定を支えるプロフィットセンターへと転換することを目指します。このサービスの開発には、米国の大手企業で人事の役職を務めたメンバーの視点が生かされています。

今後、企業は無形資産である「人」をいかに活用するかが競争力の源泉となるでしょう。導入実績が7カ国に及ぶパナリットは、すでにグローバル市場でも価値を提供していますが、現在日本市場に特化し、人的資本経営の実行格差を解消するための取り組みに注力しています。