#環境保護 #LED照明 #水銀蛍光灯

アフリカ地域が水銀を含む照明の廃止に向けた新たな取り組みを加速しています。2023年の5月初旬、ワシントンとブリュッセルでの発表によると、ゼロ・マーキュリー・ワーキング・グループとクリーン・ライティング連合が共同で提案した修正案が、ジュネーブで行われる水銀に関する水俣条約第5回締約国会議（COP5）に向けて記事を飾ることになりました。この修正案は、アフリカ地域が現存する全ての直管形蛍光灯（LFL）の段階的廃止を目指すもので、COP4にて決定された2025年までのコンパクト形蛍光灯（CFLs）の廃止目標を補完する重要なものであります。特に、もしこの修正案が11月に可決されると、全世界でのコンパクト形蛍光灯の製造や輸出が2026年までに終了することとなります。これにより、約3.00ギガトンの二酸化炭素を削減し、171兆円（およそ1.26兆米ドル）の電気料金の節約が見込まれています。また、照明からの水銀汚染を176メトリックトンも防ぐ効果があると言われています。

この提案を受け、ゼロ・マーキュリー・ワーキング・グループの国際共同コーディネーターであるエレーナ・リンベリディ＝セッチモは、アフリカが実施したこの修正案を高く評価しました。彼女は「水銀を含む照明の影響を低減するための最も効果的な方法」と述べつつ、蛍光灯製品のリサイクルが難しいアフリカ地域において、LEDといった代替品の導入が急務であると指摘しています。

水銀は神経系や免疫系に影響を与える危険な物質であり、すべての蛍光灯に含まれています。これにより、破損した場合や適切に処理されない場合、大気や水質を汚染する恐れがあります。この状況は、特に労働者や地域住民に深刻な健康リスクをもたらすことが懸念されています。

一方で、クリーン・ライティング連合のキャンペーンリーダー、レイチェル・カマンデは、アフリカ地域のリーダーシップを称賛しました。水銀を使用しないLED製品が安価で手に入る現代において、その廃止は経済的にも理にかなっているとし、投資回収期間が縮まる点を強調しています。

LEDは蛍光灯に比べて消費電力が半分で、寿命も最大三倍です。この特性により、電力網へかかる負担が軽減され、結果的に消費者にとっても電気料金の安さが実現します。世界的に見ても、LEDへの切り替えが進んでおり、ほぼすべてのニーズに対応する製品が市場に並んでいます。

しかし、一部の照明メーカーは依然として蛍光灯を生産・輸出し続けており、特に規制が緩い市場に流入しています。このアフリカ地域の提案は、急速なLED転換を促進し、有害な照明からの脱却を世界的にサポートするものとなるでしょう。

ゼロ・マーキュリー・ワーキング・グループとクリーンライティング連合

ゼロ・マーキュリー・ワーキング・グループは、55カ国以上と110以上の環境・健康関連NGOから構成される国際的な組織です。彼らは人工的な水銀の供給・排出を根絶することを目指して活動しています。一方、クリーンライティング連合は、グローバルな市場で水銀フリーのLED製品への移行を推進することを目的としています。これらの団体の取り組みが、環境問題の解決に寄与することが期待されています。

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