BNPパリバ社とIBM Cloudが結んだ長期的協力
BNPパリバ社は、2025年4月29日、革新を追求するためにIBM Cloudとの新たな10年間のパートナーシップを強化したと発表しました。この提携は、同社のデジタル変革を推進し、より高いレジリエンスを確保することを目的としています。
パートナーシップの背景
BNPパリバは、2019年からIBM Cloudを利用して、自社のデータセンターでホスティングを行っています。この関係は、デジタル・トランスフォーメーションを支える信頼性の高いテクノロジー基盤を築いていく上で重要な役割を果たしてきました。新たに締結されたパートナーシップにより、BNPパリバ社は顧客と従業員の利益を優先し、ビジネス成長に向けたさらなるテクノロジー投資を進めていきます。
クラウドインフラの強化
今後、BNPパリバ社は、2028年までに自社データセンター内にIBM Cloud専用の新エリアを設ける計画です。このエリアは、データと情報システムのセキュリティ強化のみならず、重要な銀行サービスの中断を回避するための冗長性を提供します。また、欧州のDORA(デジタル・オペレーション・レジリエンス・アクト)の要件にも対応し、運用レジリエンスの向上を目指します。
生成AIの活用
IBMとのパートナーシップ更新に伴い、BNPパリバ社はIBM Cloud上のGPUを利用し、生成AIのユースケースの開発を促進します。これにより、各ビジネス部門はAIの活用を検証し、効果的なソリューションの導入を進めることが期待されます。BNPパリバ社は、さらにRed Hat OpenShiftを利用してコンテナベースのアプローチで、アプリケーションをモダナイズしていく方針です。
コメント概要
BNPパリバ社の最高情報責任者であるマーク・カミュ氏は、「私たちは、インフラストラクチャーのレジリエンスを向上させるために最先端のテクノロジーへの投資を継続しています。新しいクラウドネイティブなインフラは、お客様、従業員、パートナーに対するサービス向上に寄与します」と述べています。さらにIBM Cloud担当のアラン・ピーコック氏も、BNPパリバ社と共に金融機関向けの最適なデジタルバンキング体験を提供する目標に向けて進んでいると強調しました。
BNPパリバ社とは?
BNPパリバ社は、64か国で展開するリーディングカンパニーであり、商業銀行業務、投資、保険サービス、法人向けサービスを提供しています。同社は、持続可能な未来を構築するために企業の社会的責任を果たしながら、顧客のさまざまなニーズに応じたソリューションを提供し続けています。