IHIが打ち上げた超小型ハイパースペクトル衛星「IHI-SAT2」
2023年11月26日、アメリカ・カリフォルニア州のヴァンデンバーグ宇宙軍基地から、IHIおよびIHIエアロスペースが手がけた超小型ハイパースペクトル衛星「IHI-SAT2」が打ち上げられました。この衛星は、リトアニアの宇宙関連企業Kongsberg NanoAvionicsによって製造され、すでに世界中で話題を呼んでいます。
ハイパースペクトル衛星の重要性
ハイパースペクトル衛星は、従来の光学衛星とは異なり、非常に幅広い波長帯域で画像を取得することができるため、森林の樹種や生育状況、病害の兆候など、細かい情報を高精度で把握することが可能です。これにより、森林管理やカーボンクレジットの創出においても新たな価値を提供することが期待されています。
迅速なデータ取得がもたらす展望
IHIは、独自の衛星運用により必要なエリアのデータを速やかに取得でき、精度の高い情報提供が可能になると考えています。この技術が、今後の森林管理に飛躍的な進展をもたらすことでしょう。
IHIの未来への展望
今後、IHIは住友林業と設立した合弁会社「NeXT FOREST」との協力により、森林管理事業の推進と技術の高度化を目指します。また、IHI-SAT2は将来的にIHIが目指す地球観測衛星コンステレーションの構成要素としても重要な役割を果たすことになります。
持続可能な社会の実現に向けて
IHIは、「技術をもって社会の発展に貢献する」という理念のもとで、人工衛星の製造からそのデータの利活用まで、あらゆる側面での技術力を活かしています。このプロジェクトを通じて、持続可能な森林管理やカーボンクレジット事業の成長を目指し、2050年のカーボンニュートラル実現に向けた取り組みを強化していきます。
新たな技術実証衛星の搭載
今回の打ち上げには、IHI-SAT2に加えて、経済安全保障に関わる技術実証衛星も同時に搭載され、宇宙空間での技術実証にも積極的に取り組んでいます。IHIは、価値ある衛星コンステレーションの構築に向け、これからも新たな可能性を切り開いていくでしょう。
詳細情報
- - サイズ:6U(約10cm×20cm×30cm)
- - 運用期間:3年
この革新的な挑戦が、私たちの暮らしにどんな変化をもたらすのか、大いに期待が高まります。