加入・継続型ビジネスを分析するADKの新プロジェクトとは

ADKマーケティング・ソリューションズが新プロジェクトを始動

株式会社ADKマーケティング・ソリューションズ（ADK MS）は、設立以来の経験を基に新たに「加入・継続型ビジネスファングロースプロジェクト」をスタートしました。金融業界において、長年にわたりマーケティング支援を行ってきた同社は、顧客のニーズに応えるために新しい戦略を打ち出しています。

プロジェクトの背景と目的

ADK MSは1999年から20年以上に渡り、金融関連のマーケティング課題を解決してきました。この新プロジェクトは、短期的な加入促進はもちろん、長期的な顧客関係の構築を目指します。銀行や保険、投資などのカテゴリに特化し、お金に関連する生活者の動向や市場分析を行うことで、顧客のファン度を高める新たなビジネスモデルを追求しています。

『金融ファングロースレポート2025』の発表

プロジェクトの一環として「金融ファングロースレポート2025」が完成しました。このレポートでは、「お金」「銀行」「投資」「保険」「決済」「キャッシング」といった6つのカテゴリについて、消費者の動向や市場のトレンドを徹底的に調査し、その結果を分析しています。特にファンの存在が企業に与える影響や、ファン度の向上による具体的なビジネス成果についても言及しています。

調査概要

調査は全国で行われ、対象者は18歳から79歳の男女5,200名に及びます。調査手法はインターネットを利用し、2025年6月5日から6月10日の間に実施されました。この調査から得られたデータを基に、ファンの定義やその活用法、特に「銀行」カテゴリにおける調査結果を得ることができました。

ファンの定義と可視化手法

加入・継続型ビジネスにおける「ファン」とは、必ずしも情緒的なつながりを持つ顧客だけではないとADK MSは述べています。「機能性」や「実利」を重視した選択が多い顧客にとって、企業との関係は中長期的な視点での長期加入が重要です。このような現状を踏まえ、同社は「Emotional Bond」と「Functional Bond」という二つの軸を用いてファン像を定義しました。

EFマトリクスによる可視化

この定義は「EFマトリクス」を使って視覚化され、企業やブランドの現状ファン度を把握することが可能です。顧客との関係性を理解する手助けとなり、今後の戦略立案に貢献することを目的としています。

銀行カテゴリにおける新たなトレンド

銀行アプリの重要性

調査結果によれば、20代は銀行アプリの使いやすさを重視しており、全体の50%を超える数値が示されています。年代が上がるにつれてこの割合は下がっていますが、全体的に銀行のデジタル化が進んでいることを示しています。

銀行窓口の役割と意識の変化

銀行窓口に対しては、従来の考え方が変わりつつあります。窓口や営業マンとの接触の重要性が増加している一方で、ネットバンキングやアプリがあれば窓口は不要という意識も高まっています。この矛盾が、現在のデジタル化と顧客エンゲージメントの過渡期を象徴しています。

世代別の銀行サービスに対する意識

各世代で異なる銀行サービスへの期待が見受けられます。若年層は知識不足を補うために銀行を活用する傾向にあり、ミドル層はスマホで簡単に完結できるサービスを求めています。シニア層は資産を守るためのサポートを求めていることが明らかになっています。このように、各世代が異なる観点から銀行サービスを求めていることが浮き彫りになりました。