UC Berkeley発のNelumbo社、1,400万ドルの資金調達で新たな展開へ
Nelumbo社、シリーズAでの資金調達を発表
カリフォルニア州のヘイワードに拠点を置くスタートアップ、Nelumbo社が、UC Berkeleyの研究成果を基にした独自のナノ構造技術で注目を集めています。2020年4月16日、同社は1,400万ドルを日本、アメリカ、デンマーク、ドイツ、台湾の投資家から調達したことを発表しました。これにより、彼らの技術がさらなる発展を遂げることが期待されています。
Nelumbo社の技術とは?
Nelumboは、2016年に設立された素材系Deep Techスタートアップで、ナノ構造の制御を通じて、対象物の表面に異なる素材の3次元構造を生成する手法を提供します。このプロセスは、低コストで拡張可能で、環境に優しい持続可能な方法で精密なナノ構造を設計することが可能です。また、グローバル企業においても利用されており、様々な産業において革新をもたらす力を秘めています。
資金調達の目的と成長戦略
今回調達した資金は、特に空調・冷蔵(HVAC-R)および機能性繊維分野での事業成長を促進するために活用されます。さらに、新たなビジネスラインの設立を通じて、先進技術のプラットフォーム探索や開発が進む見込みです。視界を広げると同時に、スタートアップとしての成長を加速させることが期待されています。
CEOのLiam Berrymanは、今回の資金調達により強力なパートナーを得られたことに興奮を隠せない様子で、「私たちが成長するビジネス展望を持った新しい投資家を迎えられ、非常に嬉しく思っています」と語っています。5年前の設立以来、顧客ニーズに応じた新たな商業パートナーの獲得に成功し、今後は社会のニーズを満たす製品の革新を進める計画です。
新たな役員の就任
資金調達に伴い、Nelumboの取締役に新たに数名が就任しました。共同創業者でエンジニアリング担当SVPのDavid Walther氏や、Prime Mover's LabのジェネラルパートナーであるDakin Sloss氏、UTECのパートナー井出啓介氏が含まれています。
Dakin Sloss氏は、「Nelumboは使用する素材を改良することで、持続可能な製品を創出する道をリードしています。世界の重要な市場でクライアントに貢献するチームには心から感銘を受けています」とコメントしました。
井出啓介氏は、Nelumboの技術が広範囲に利用価値を持つことを強調し、特にアジア市場における需要増加に期待を寄せています。このエリアでのビジネス拡大を共に進められることを楽しみにしていると述べました。
環境への配慮と市場展望
Nelumboは、表面改質プラットフォームを通じて、パートナー企業が製品を差別化できる支援をし、持続可能な社会を構築するための一翼を担っています。冷却システムや機能性アウターウェアなど、2,000億ドル規模の市場に参入しており、毎年約5億トンの炭素排出に寄与しています。今後のパートナーシップや新技術の展開によって、さらなる社会貢献が期待されるでしょう。
Nelumboの取り組みは、私たちの生活を豊かにするだけでなく、地球環境を守るためにも重要です。スタートアップの成長の行方に、今後も注目していきたいと思います。
会社情報
- 会社名
-
Nelumbo Inc.
- 住所
- Hayward, California, USA26225 Eden Landing Rd. Suite D
- 電話番号
-