デジタル時代の権利者対価還元を考えるシンポジウム
最近の音楽・映像産業では、デジタル技術の進展とともに大きな変革が進んでいます。この度、アジアインターネット日本連盟(AICJ)が主催する「デジタル時代の権利者対価還元」に関するグローバルシンポジウムが、2018年11月28日(水)に参議院議員会館にて開催されることが決定しました。このシンポジウムは、音楽産業の新たな形を模索するための重要なステージとなるでしょう。
変わりゆく音楽の収益構造
国際レコード産業連盟(IFPI)の報告によれば、2017年の世界の音楽売上は172億7,000万ドル(約1兆9500億円)に達し、前年比で8.1%の増加を記録しています。注目すべきは、この売上のうち54%がデジタルからのものだという点です。特に音楽ストリーミングサービスの急速な普及により、ストリーミング売上は初めてパッケージ販売を超え、音楽産業の収益の主な資金源として不可欠な存在になりました。
音楽の視聴方法は大きく変わり、ユーザーは好きな曲をデバイスを問わず楽しむことができるようになりました。さらに、音楽がストリーミングで提供されることで、リスナーは過去の楽曲を手軽に再視聴できるようになり、この環境が権利者にとっても新たな対価還元の可能性を提供しています。これまでのCDやDVDによる一度きりの著作権料の支払体系から、視聴ごとに対価が支払われる構造への移行が進みつつあるのです。
シンポジウムの内容
このシンポジウムでは、デジタル時代の権利者への対価還元に関する視点を探求します。政府及び民間の専門家がパネリストとして参加し、様々な観点から最近の施策や業界の動向を議論します。特に、デジタル時代においてどのように権利者への対価が再分配されるのか、またそれがどのように音楽の未来に影響を与えるかを考察します。
シンポジウムのプログラムは以下の通りです:
- - 08:30 受付開始
- - 09:00 開会の挨拶
- - 09:05 基調講演:「グローバルに拡がるデジタル時代の音楽視聴」 by 鈴木貴歩(ParadeAll株式会社 代表取締役)
- - 09:25 パネルディスカッションによる多様な見解の共有
- - 10:00 質疑応答(~10:30)
参加方法
シンポジウムへの参加は、以下の方法で申し込みが可能です。事前登録が必要で、定員に達した場合には事務局から通知があるため、早めの申し込みをお勧めします。
- - A) 申込用紙に必要事項を記入の上、FAXで申し込み
- - B) メールでのお申し込み
件名に「デジタル時代の権利者対価還元」と明記し、本文に所属・氏名・連絡先情報を記載します。
送付先:
[email protected]
参加者は、シンポジウム終了後にはウェブで内容を確認できる予定です。デジタル音楽の未来を共に考えるこの貴重な機会に、ぜひご参加ください。