MPower PartnersがTeamsharesにグロース投資
ESG重視型のベンチャーキャピタルファンドであるMPower Partners Fund(以下、MPower)は、米国の中小企業向け事業承継ソリューションを提供するTeamsharesに投資を決定しました。Teamsharesは、ニューヨークに本社を置く企業で、共同創業者にはマイケル・ブラウン氏、アレックス・ユー氏、椎葉・ケビン・力雄氏が名を連ねています。この出資により、Teamsharesは日本においても事業展開を行い、今年中に第1号案件の成約を目指しています。
中小企業の後継者不足の現状
中小企業の後継者問題は、先進国である日本と米国において特に重要な課題です。親族内での継承が減少し、企業の売却が難しい現状では、多くのオーナーが働き続けざるを得ない状況に置かれています。この極端な需給バランスの崩れが、時には廃業へとつながることもあり、地域経済にも悪影響を及ぼします。そこでTeamsharesは、独自の「従業員承継実現モデル」を通じて、この問題の解決を目指しているのです。
従業員承継実現モデルのご紹介
Teamsharesは、引退予定の中小企業オーナーから企業を買収し、段階的にその株式を従業員に移行する仕組みを考案しています。具体的には、約20年をかけて従業員の持株比率を80%に引き上げることで、企業の財務の安定性を確保しつつ、オーナーが引退する際のリスクを軽減することを目的としています。これにより、従業員株主が増え、地域社会の発展にも寄与すると期待されています。
同社は2019年に設立以来、アメリカ国内で31の州において42の異なる業種の90社以上の中小企業を既に加え、2,600人を超える従業員株主を生み出してきました。これが日本での初めての導入となることで、新たな雇用の創出や地域経済の活性化が図られることが期待されます。
MPowerの投資方針と意義
MPowerは、ESGの観点から投資先を選び、社会的なインパクトを重視した成長を追求しています。特に、Teamsharesのビジネスモデルは、オーナー・従業員・地域コミュニティの三方に利益をもたらすことから、MPowerの投資哲学と色濃く一致します。今回の投資を通じて、同社はチームやパートナーとの関係を深め、日本市場におけるイノベーションを促進していく構えです。
合同で支援を行う三菱UFJイノベーション・パートナーズ社や野村ホールディングス社と共に、Teamsharesが日本で成功を収め、地域社会に貢献できることをMPowerは願っています。
共同創業者の思い
Teamsharesの共同創業者であり、グループCTO、そして日本代表である椎葉・ケビン・力雄氏は、「今回の支援に感謝しています。日本市場での展開には、強力な機関投資家との関係構築が不可欠です」と語り、現地ニーズに合わせたサービス展開に意気込みを見せました。
Teamsharesは、従業員の株式保有を促進し、中小企業の未来を守るミッションに取り組んでおり、引き続きその実現に向けた努力を続けていくことでしょう。
会社概要
TeamsharesのWebサイト(
へこちら)や日本法人(
こちら)では、同社の提供するサービスやビジョンを詳しく見ることができます。MPower Partners Fundの詳細は、
こちらから確認できます。
したがって、MPower PartnersがTeamsharesに投資することは、中小企業の未来を守るための重要なステップであるといえるでしょう。中小企業の持続可能な経営への道のりを、多くの関係者が見守っています。