鉄塔点検支援AIの革新
株式会社ジャパン・インフラ・ウェイマークが開発した鉄塔点検支援AIについてご紹介します。この技術は、特に日本の老朽化したインフラの維持管理において重要な役割を果たすことが期待されています。
開発背景
日本では、高度経済成長期に設置された社会インフラが老朽化し、その維持管理がかつてないほど重要になっています。特に鉄塔は高所作業が多く、作業員の安全確保と作業負荷軽減の課題があります。
そのため、ジャパン・インフラ・ウェイマークではドローンを活用して、これまで500塔以上の鉄塔点検を実施してきました。しかし、従来のドローン点検では、撮影した大量の画像を手作業で確認しなければならず、非常に時間がかかるという問題がありました。
いかにしてこの課題を解決するかが、同社の次なる挑戦でした。
鉄塔点検支援AIの特徴
このAIにより、鉄塔特有の損傷を効率よく検出することができます。具体的には、赤さび、剥がれ、透けといった損傷の検出が可能です。
さらに、赤白鉄塔、グレー鉄塔、そして亜鉛メッキ鉄塔にそれぞれ対応したモデルを持っており、特定の鉄塔に合わせた検出機能を持っています。
このAIの大きな強みは、重篤損傷の検出率が90%以上であることです。
これは、点検対象を正確に特定することで実現されており、さらなる精度向上を目指しています。
今後の展望
この鉄塔点検支援AIによるシステムは、2026年度からNTT西日本株式会社の鉄塔点検業務で実際に利用される予定です。これにより、より多くの鉄塔の点検が安全かつ効率的に行われることが期待されます。
特に、ユーザーの視点を考慮したUI/UXの改善が今後の課題となっており、さらなる技術革新が求められています。
重篤損傷とは、重篤度を4段階で分類した際の上位2分類を指し、NTT西日本グループの基準に基づいています。
この革新的な技術が、日本のインフラ点検の未来を切り開くことを期待しています。