プログラム供給電源の守り手、「PL-UPS」誕生
最近、Proxima TechnologyとPiLink株式会社が共同で、産業現場向けに特化したUPS(無停電電源装置)「PL-UPS」を開発しました。この製品は、主にRaspberry Piを用いたエッジコンピューティングシステムに対応し、停電時や瞬時の電圧低下時に、一時的に安定した電力を供給するという役割を果たします。
開発背景
製造業でのデジタル化が進む中、エッジコンピューティングによるデータ処理が注目されています。特に、Raspberry Piはその高い柔軟性と豊富なソフトウェアの選択肢から産業用途でも人気のあるプラットフォームです。しかし、工場内での電源異常はしばしば発生し、コンピュータが突然停止することがあり、それによるデータ損失やファイルシステムの破損といったリスクも存在します。こうした状況を解決するためになんらかの電源保護が必要です。そこで、両社が持つ専門知識を活かし、現場に導入しやすいUPSの共同開発に取り組むこととなりました。
PL-UPSの特長
PL-UPSは、単なる電源供給装置ではなく、いくつかの独自の機能を備えています。ここではその主な特徴を紹介します。
1. 電源異常検知と安全シャットダウンの支援
主電源が失われた際、PL-UPSはRaspberry Piに必要な電力を一定時間供給します。これにより、OSやアプリケーション、データに対する影響を最小限に抑え、安全にシャットダウンを実施できるようになります。
2. スーパーキャパシタ方式の採用
PL-UPSでは、スーパーキャパシタを蓄電デバイスとして使用しています。この方式は繰り返し充放電を行う用途に最適で、産業機器に組み込みやすい特徴があります。
3. 産業用Raspberry Piに最適化された設計
PiLinkの産業用Raspberry Pi「PL-R5」シリーズと簡単に組み合わせることができ、既存のエッジAIやIoT、制御システムとスムーズに連携できることを目指しています。
4. ハードウェアとソフトウェアの一体設計
PL-UPSは単に電力を保持するだけでなく、電源状態の検知からOSの終了処理までを考慮した設計となっています。このため、瞬時に「止めるべきときに安全に止める」ための仕組みを提供します。
両社が目指す未来
Proxima TechnologyとPiLinkは、AI制御技術と産業用ハードウェアを融合させ、製造現場での長期間の安定運用を実現すべく努力しています。PL-UPSの導入を通じて、エッジAI、IoT、制御システムの普及を促進し、現場の自動化と品質向上に寄与することを目指しています。
Proxima TechnologyとPiLinkの紹介
Proxima Technologyは、データ分析やAIプロダクト開発を行っている企業で、特に製造業向けのソリューションを提供しています。一方、PiLinkは産業用のRaspberry Piや周辺機器の設計・製造を手掛けており、今後もエッジコンピューティング分野での取り組みを強化していく意向です。
このように、PL-UPSの開発は両社の強みを活かした取り組みであり、今後の産業現場の進化に貢献することが期待されます。