追手門学院大手前中学校が挑戦するAI教育の最前線
2025年12月13日(土)、大阪市中央区にある追手門学院大手前中学校が特別な授業を行う。この日は、世界中で人気を集めるSTEAM教材「micro:bit」を用いた、AIと機械学習に焦点を当てたIT授業が開催される。対象となるのは中学1,2年生の20名で、この取り組みはAIリテラシーの重要性が高まる中で、次世代を担う学生たちに必要な知識を提供することを目的としている。
この授業では、micro:bit教育財団の担当者であるルビー・ベル氏がイギリスから来日し、直接指導にあたる。生徒たちは、フィジカルコンピューティングのワークショップを通じて、AIや機械学習の基本概念を体験的に学ぶ機会を得る。特に、ライトやスピーカー、モーターなどを操作しながら、独自のプログラムを作成することで、プログラミングの楽しさを実感することが期待されている。
授業の背景と意義
追手門学院大手前中学校がこの授業を実施する背景には、同校が長年にわたり推進してきたSTEAM教育がある。特に中学生にはロボットプログラミングを取り入れた授業を展開しており、探究的な学びを通じて社会課題に取り組む姿勢を育成している。このような意欲的な教育方針が評価され、日本のモニター校に選定された。
ロボットサイエンス部では、社会のさまざまな問題に向き合い、SDGsの実現を目指したロボット開発活動も行っている。大阪・関西万博やWorld Robot Olympiad(WRO)ロボット大会などでの成果も相次いでおり、これらの取り組みが一層学校全体の評価を高めている。教育現場での実践を通じて、学生たちは現代社会で求められる力を育むことができるだろう。
授業の具体的な内容
この授業では、micro:bitを活用してAIと機械学習の概念を探索する。micro:bitは、イギリスのBBCが開発した教育用の小型コンピュータで、手のひらサイズでありながら、LEDやセンサーを備えている。生徒たちは、これを用いて自分たちのプログラムを作成し、動かす楽しさを味わうことができる。
授業のスケジュールは、午後1時30分から開始され、約2時間半の探求時間が設けられる。生徒は実際に手を動かしながら学び、AIや機械学習の可能性を体感することができ、将来的にはこれらの知識が彼らの進路選択にも影響を与えるに違いない。
まとめ
追手門学院大手前中でのAIと機械学習をテーマにしたmicro:bit授業は、次世代の教育現場において重要な一歩となる。限られた時間の中で体験学習を通じて、多くのことを吸収し、未来の社会を支える人材へと育てられることが期待される。今後もこのような取り組みが広がり、多くの学生が新しい技術に触れる機会が増えることを願いたい。