岐阜県下呂市金山町の春季例祭で花神輿の改修プロジェクトが始動

春季例祭・金山祭りの復活と花神輿改修

岐阜県下呂市金山町で行われる春季例祭「金山祭り」は、地元の人々にとって大切な伝統行事です。この祭りは、地域の各町内から担がれる美濃和紙で彩られた「花神輿」を通じて、コミュニティの絆を強める役割を果たしてきました。神社の創建は西暦901年に遡り、地域の氏神様を敬うこの行事には長い歴史があります。

近年はコロナ禍の影響により、祭り自体が中止されるなど困難な状況が続いていましたが、2024年4月にはようやくこのお祭りが復活することが決まり、多くの人々の期待が寄せられています。

花神輿改修の必要性

金山祭りのシンボルである花神輿は、毎年多くの手間をかけて製作されてきました。特に美濃和紙を桜色に染め、250〜300本の和紙の花を祭りのために用意する作業は、地域住民の協力によって成り立っています。しかし、近年の過疎化や高齢化の影響で、これらの作業が難しくなってきたことが現実です。

そこで「愛宕連神輿改修プロジェクト委員会」は、大規模な改修を実施する決断を下しました。このプロジェクトの目的は、花神輿をより持続可能な形に改修することです。これまでの工法を見直し、新しい技術や素材を取り入れることで、今後も地域の人々が長く利用できるお神輿を作り上げることを目指します。

地域との繋がりを深める

プロジェクトの代表を務める土屋竹浩氏は、地域の担い手不足について懸念を示しつつも、UターンやIターンの人々による地域活性化の兆しを感じています。新たに地域に関わる人々とともに、金山祭りを機に新しい出会いとコミュニティの形成を図ることを目指しています。祭りを通じて、地元の人々と外部の参加者が協力し合い、地域全体が一つになることを楽しみにしています。