株式会社ホットリンクが行った調査によれば、2024年1月から12月10日までの間に、X(旧Twitter)で熱心な会話が交わされたアーティストが明らかになりました。調査の対象となったのは、アーティスト名を含む投稿の全体数で、期間中に月間アクティブユーザー数が6658万人を超えるXにおいて、それぞれのアーティストがどの程度の言及を得ているかを分析しました。
調査方法と結果
調査には主要音楽セールスランキングから選ばれたアーティスト100組が対象となり、言及数とUGC数(ユーザー生成コンテンツ)を集計しました。特に注目されたのは、言及数が最も多かったJO1で、約3826万件が記録され、次いでNumber_iが約3067万件、Snow Manが約2591万件となりました。本調査の際には、これらの数値を10倍にして実数を算出しています。
同様の指標で見るUGC数では、Snow Manが約524万件でトップ、Number_iが約515万件、SixTONESが約456万件と、やはり男性アイドルグループの存在感が際立っています。特筆すべきは、女性アーティストのAdoが言及数でトップランクに位置する一方、UGC数では乃木坂46が名を留めています。
ファンの熱量とSNSの変化
この調査を担当したデータアナリストの辻元気氏によると、アイドルグループのファンの熱意が、Xでの活発な会話を生んでいるとのことです。特にアーティストがメディアに登場した際に、その映像がファン間で拡散されることで、言及数やUGC数が増加する傾向にあると指摘しています。加えて、2024年には大手男性アイドル事務所が登場することが多く、WEBニュースでの露出が増えたことも、話題性を高める一因になったと考えられます。
しかしながら、全体の言及数は減少傾向にあり、Xのタイムラインがおすすめ投稿をデフォルトに変更した影響が考えられます。この新しい表示形式によって、自分の興味とは無関係な内容が表示されることにより、従来の推しアーティストの情報に触れる機会が減少したと推測されます。
一方で、UGC数は前年に比べて増加している傾向が見られ、特定のグループでは顕著な成長を示しています。特にINIは前年比で128万件増加し、SixTONESも104万件の増加を記録しています。このことからも、これらのアーティストの影響力やファンの成長がうかがえます。
今後の展開
ホットリンクは、ビッグデータの分析を活用して、さまざまな分野でのSNSについての知見を提供し続けていく方針です。近年の情報社会における生活者の動向を把握するために、SNS上でのクチコミを調査し、有益な情報を発信することを目指しています。
私たちの分析を通して、エンターテインメント業界のニューノーマルを理解することができ、今後も新たなトレンドを見つけ出す手助けとなるでしょう。ホットリンクが発信する2024年のアーティストに関する興味深い調査結果に注目です。