株式会社Liberawareが世界初の放射線耐久試験を実施
千葉に拠点を置く株式会社Liberawareは、ドローン技術の革新に向けた画期的な成果を上げました。自社開発の狭小空間点検ドローン「IBIS2」が、放射線耐久試験で高いパフォーマンスを発揮したのです。この試験は、経済産業省資源エネルギー庁の委託事業として、株式会社神戸製鋼所と協力して行われました。
放射線耐久試験の概要
「IBIS2」の耐久性を測るため、約300Gyという高放射線環境下での動作確認が行われました。この試験では、2台のIBIS2が比較的狭い空間で使用され、プロペラを逆向きに設置し飛行を防止する形で実施されました。電源はDC給電を使用し、放射線照射の過程で定期的にドローンの状態をチェックしました。
試験の具体的なデータ
- - 照射線量率: 55.7Gy/h
- - 1号機の集積吸収線量: 292Gy(5.24時間)
- - 2号機の集積吸収線量: 298Gy(5.35時間)
試験中、ドローンの動作確認はリアルタイム映像モニタリング及び各種センサーのデータを解析することで行い、動作不良が発生するまで継続されました。結果として、IBIS2は292Gyおよび298Gyでの感度が確認され、様々なセンサーが正常に作動していたことが明らかとなりました。
技術的な優位性
この放射線耐久試験では、特に気圧センサーやIMU(姿勢センサー)が異常なく機能していたことが評価され、映像データにおいてもカメラにわずかなノイズが見られましたが、影響は最小限でした。これにより、IBIS2の信頼性は大いに示されました。
さらなる展望
今後、今回の試験結果をもとに、ドローンとともに使用する各種センサーの精度向上に取り組む予定です。また、今回試験しなかった中継器のアンテナに関する追加試験を実施する考えもあり、さらなる放射線環境下での安全性を追求します。
事業背景と企業情報
Liberawareは「誰もが安全な社会を作る」というミッションのもと、点検ドローンの開発を手がけています。狭小空間での点検活動に特化したこの不随技術は、未来のインフラ点検業界に新たな可能性を提供するものです。また、株式会社神戸製鋼所もこの分野での存在感を発揮しており、放射性廃棄物の処理やリサイクルに関連する技術を提供しています。
企業リンク
この技術革新により、「IBIS2」は放射線環境下でも安心して使用可能な点検ドローンとして今後の活躍が期待されています。新たな技術の誕生は、未来を守るための一歩となることでしょう。