生成AIエージェント『ChatTX』が業務DXを加速する
昨今、デジタルトランスフォーメーション(DX)を推進する企業が増えてきましたが、その一方で、情報システムのサイロ化や業務手順の複雑化という課題に悩まされています。 こうした問題が発生すると、業務が滞り、社員が本来の業務に集中できなくなることが多々あります。 そこで、NTTテクノクロスが開発したのが、生成AIとRAG(
1)を活用したエージェントシステム「ChatTX」です。このシステムは、各部門に特化したAIエージェントを作成し、的確な回答を提供することで、業務の効率化と迅速な問題解決を支援しています。
ChatTXの特徴
「ChatTX」では、業務に応じてAIエージェントをカスタマイズすることが可能です。例えば、開発工程や契約、決裁といった具体的なユースケースに応じて、それぞれの専門的な知識を有するエージェントが自動的に構築されます。 これにより、社員は必要な情報に迅速にアクセスできるため、業務効率が向上し、コミュニケーションの負担が軽減されます。
加えて、このシステムにはフィードバック機能も搭載されています。ユーザーは、AIが提供する回答に対してコメントや採点を行うことができ、これにより回答の精度を持続的に向上させていくことが可能です。実際、フィードバックを繰り返す中で、回答の正確さと利便性が高まり、使い勝手の良いシステムが構築されています。
さらに、NTTグループのセキュリティポリシーにも基づいた高い安全性が確保されています。入力データはAIに学習されないため、安心して利用できる仕様となっています。
活用状況と今後の展望
「ChatTX」は、2023年5月から社内でのパイロット運用を開始し、10月には本格導入を果たしました。この段階で、すでに1,600人を超える社員が自発的に活用しており、資料作成やプロジェクトの開発に貢献しています。また、NTTグループ内をはじめとした他社でもPoC(Proof of Concept)を進めており、さらなる導入を目指しています。
今後は、このフィードバック機能を強化し、全社員参加型のDX推進プラットフォームとしての浸透を図る方針です。また、従業員満足度(ES)の変化を見える化し、回答の精度向上を探る機能も追加予定です。
料金プラン
「ChatTX」の利用料金は、月額70,000円(20ユーザー)からスタートします。詳細については、個別の相談に応じて対応しています。これにより、多くの企業がこの革新的なシステムを導入し、自社のDXを加速させることが期待されています。
用語解説:RAGは『Retrieved Augmented Generation』の略。生成AIの精度向上のために用いられるフレームワークです.*