医師の臓器提供
2013-01-09 12:40:40
医師の臓器提供意思表示率は30%、一般の約3倍!MedPeer調査で明らかに
医師の臓器提供意思表示に関する調査結果
2012年12月、医師向け専門サイト『MedPeer』を運営するメドピア株式会社は、会員医師5万5千人以上を対象に臓器提供に関するアンケートを実施しました。3,077人から回答を得た結果、臓器提供の意思表示をしている医師は30%、一方、意思表示をしていない医師は70%という結果になりました。
この結果は、一般の人々を対象とした調査で示された11.1%という意思表示率と比較すると、約3倍もの高さを示しています。年代別に見ると、20代(45.4%)と30代(36.5%)の若い世代で意思表示率が高い傾向が見られました。一方、40代以降は割合が減少する傾向が見られました。
意思表示をしている医師の声
意思表示をしている医師からは、様々な意見が寄せられました。
全ての臓器を提供したいという強い意志を示す声
特定の臓器のみ提供したいという声(腎臓、角膜など)
移植によって患者のQOLが劇的に向上することを目の当たりにし、提供意思を強くしたという声
以前はドナーカードを持っていたが、現在は運転免許証に記載しているという声
* 再生医療が確立されるまでは臓器移植が必要だと考え、提供に参加しているという声
これらの意見からは、臓器提供に対する強い責任感や、移植医療への深い理解、そして患者への深い思いやりが感じられます。
意思表示をしていない医師の声
意思表示をしていない医師からは、主に以下の3つの理由が挙げられました。
1. 家族との相談不足: 家族の意見を聞かないと決められない、家族とまだ相談していない、といった声が多数寄せられました。臓器提供は、本人だけでなく家族にも大きな影響を与えるため、家族との十分な話し合いが重要であることが分かります。
2. 臓器移植システムへの不信感: この国の臓器移植の仕組みに信頼感がない、臓器提供する組織的体制が不十分である、といったシステムへの疑問や不安の声も少なくありませんでした。移植システムへの透明性や信頼性の向上が求められています。
3. 個人的な事情: 年齢や持病、個人的な事情から、臓器として提供できるのか疑問に思っている、といった声も聞かれました。
その他にも、面倒だから、まだ実感がわかない、といった消極的な意見も見られました。
まとめ
今回の調査結果から、医師の間でも臓器提供に関する意思表示には、依然として課題が残されていることが明らかになりました。特に、家族との話し合い、臓器移植システムへの信頼性の向上、そして個々の事情への配慮が、意思表示率向上のための重要な要素であると考えられます。今後、より多くの医師が臓器提供について真剣に考え、意思表示をするための環境整備が求められています。この調査結果は、臓器移植に関する社会全体の議論を促す上で重要な示唆を与えてくれるでしょう。
会社情報
- 会社名
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メドピア株式会社
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- 東京都渋谷区渋谷2-16-5マニュライフプレイス渋谷ビル
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