沖縄ロックの女王、Marieの軌跡
沖縄を代表するロック歌手であるマリー(旧芸名:喜屋武マリー)が、初めて自身の人生を綴った自伝『真実の叫び 沖縄ロックの女王 Marie 自伝』を発表しました。彼女は1950年代から1960年代の米軍統治下の沖縄で「オキナワンロックの女王」として知られ、その名は今日に至るまで語り継がれています。この自伝は、彼女の75年の人生を振り返る貴重な作品で、特に沖縄の歴史や文化に深く結びついています。
マリーの複雑な背景
マリーは沖縄人の母とアメリカ人の父の間に生まれました。幼少期を中城村で過ごし、彼女の育った環境は決して平坦ではありませんでした。日本では「混血児」としての苦悩を抱え、時には周囲から疎まれることもありましたが、彼女はその逆境を乗り越え、新たな道を切り開いていきました。
歌手としてのデビュー
歌手デビューはコザのAサインバーで行われました。彼女はそこでロックとの出会いを果たし、その後の音楽キャリアの礎を築いていきます。自伝の中では、歌手としての葛藤や、母との関係の変化、基地の街での日々の苦悩と喜びを赤裸々に描いています。多くの人々が持つ「喜屋武マリー」のイメージとは異なり、彼女が実際に体験した孤独や葛藤が丁寧に綴られています。
沖縄文化と戦後史
この自伝は単なるアーティストの人生を超え、戦後の沖縄の風土と文化、そして米軍基地との共存についても多くの洞察を提供しています。マリーの言葉からは、自身の成長、苦悩、さらには音楽に対する情熱が感じられ、戦後史を背景にした一人の女性アーティストの物語が浮き立っています。
推薦の声
琉球大学学長の喜納育江氏は、「私たちは彼女の何を知って、彼女を知っているつもりになっていたのだろう?」と問いかけ、マリーの実際の姿と彼女を取り巻く人々の愛情について触れています。自伝を通じて、彼女の真の姿や強さが明らかになり、多くの読者が感動させられることでしょう。
自伝の詳細と購入方法
『真実の叫び 沖縄ロックの女王 Marie 自伝』は四六判で224ページ、価格は2,200円(税込)です。沖縄タイムス社の公式ECサイトでも購入可能で、ISBNは978-4-87127-319-0です。
沖縄タイムス社は沖縄県内の日刊紙「沖縄タイムス」を発行しており、地域文化や歴史の記録を目的とした出版事業を展開しています。沖縄の魅力を広めるために尽力していることが、自伝にも反映されています。興味のある方はぜひ手に取って、マリーの魂の叫びを感じてみてください。