TradeWaltzで貿易効率化
2020-12-24 13:00:09
貿易プラットフォーム「TradeWaltz」がベトナムとの商流電子化を実証
貿易のデジタル化が進む中、TradeWaltzによる新たな実証実験が開始
貿易業務の電子化は、これまでの紙書類による煩雑な手続きを一新し、スムーズな商流を実現するための重要なステップです。最近、貿易プラットフォーム「TradeWaltz」がベトナム向け商流の電子化実証に取り組むことが、経済産業省の「海外サプライチェーン多元化等支援事業」に採択されたことが発表されました。この取り組みは、特に新型コロナウイルスの影響を受け、リモートワークの需要が高まる中で重要性を増しています。
電子化が求められる背景
今もなお、貿易に関連する業務には多くの紙書類の処理が伴い、経済活動に影響を与える要因となっています。例えば、コロナ禍においては、勘定処理のための出社が求められ、感染症の再拡大が進む中で貿易手続きの遅延を引き起こす懸念があります。それゆえに、政府はサプライチェーンの強靭化を図るべく、貿易業務のデジタル化を急務としています。
そこで、TradeWaltzは、貿易業務を一元的に電子データで管理するプラットフォームとして、輸出に必要な標準書類の電子化を最近実装しました。3月からは、先行ユーザーと連携し、実商流を用いた実証が行われる予定です。この実証により、煩雑な紙書類の処理が必要なくなり、すべてのチェックがシステム上でなされることが期待されています。
ベトナムとの連携強化
TradeWaltzは、全ての海外国の信用状(LC)を扱う能力を持っていますが、今回の実証では特にベトナムに焦点を当てています。ベトナムはASEANの議長国であり、対日貿易の額が約400億米ドルにのぼる重要な貿易相手国です。今年8月に行われた「第4回日越産業・貿易・エネルギー協力委員会」においても、両国の閣僚は貿易プラットフォームの構築を通じて貿易手続きの効率化を認識し、共同閣僚声明を発表しました。
これにより、TradeWaltzの実証はベトナムの企業との商流を通じて行われることが決まりました。先行ユーザーとして参加するのは、三菱商事プラスチックや三菱商事など、ベトナム向けの商流に関与する企業です。
貿易業務の未来を見据えた取り組み
TradeWaltzを運営する株式会社トレードワルツの社長、小島裕久氏は、実証を通じてASEAN地域やRCEP参加国における貿易の電子化を進める意義を強調しています。三菱商事プラスチックの社長、鏑木礼彦氏も、貿易実務のプロセス改善に寄与するこの取り組みに期待を寄せています。
また、実証に参加する銀行や保険会社も、デジタル化の波に乗り遅れないよう、業務の効率化や顧客サービスの向上を目指しています。デジタル化は今後の貿易業界全体の強靭化に向けた重要な要素となるでしょう。
このように、TradeWaltzを通じてベトナムとの連携を強化する取り組みは、貿易業務の未来を形成する重要な一歩となります。今後の実証結果がどのように貿易のデジタル化に寄与するか、注目が集まっています。
会社情報
- 会社名
-
株式会社トレードワルツ
- 住所
- 東京都千代田区霞が関3-2-5 霞が関ビルディング36階WORKSTYLING
- 電話番号
-
03-4567-6327