JTとピースウィンズの新たな災害支援協定
日本たばこ産業株式会社(JT)と特定非営利活動法人ピースウィンズ・ジャパン(ピースウィンズ)は、災害時の支援に関して新しい協定を締結しました。この協定は、2016年から続くパートナーシップに基づき、災害による影響を受けやすい国や地域に対する支援活動を強化するものです。
協定の背景と目的
過去の協定では、国内外における大規模災害に迅速に対応するための体制強化が目指されてきました。しかし、世界中で頻発する大規模な自然災害を考慮し、今回新たに締結された協定では、海外での対応力を高めることに重点が置かれています。この協定により、災害時における人的資源や資機材の整備が一層進み、国際的な救助活動においても即応体制を確立することが期待されています。
新たな協定の支援内容
今回の協定では以下の具体的な支援内容が策定されています。
1.
Search and Rescueチームの育成: International Search and Rescue Advisory Group基準に従った、より広範囲にわたるSearch and Rescue(SAR)訓練を実施し、人的資源を効率的に配置すること。
2.
合同訓練の実施: 国内外において大規模災害が発生した際に、迅速に対応できるよう、海外のSAR活動団体との強い連携体制を築くために合同訓練を行うこと。
3.
ロジスティクス能力の強化: ピースウィンズが行う救援活動に必要な資機材や装備を整備し、安心・安全な救援活動を可能とするための基盤を構築します。
4.
ステークホルダーとの関係強化: 大規模災害が予想される自治体や医療機関との支援協定締結などを通じて、国内外の関係者との連携を深めていきます。
5.
フィールドホスピタルの実現: 多機関協力型のフィールドホスピタルが機能するよう、ロジスティクスシステムを構築し、実際の訓練を行うことにより、現場での対応を強化します。
6.
国際的な準備態勢の整備: 国内だけでなく、東アジアを含めた国際的な有事に備えるための準備を進めます。
ピースウィンズ・ジャパンの役割
ピースウィンズは、1996年から活動を開始し、41カ国で人道支援を行っています。災害支援のほか、犬や猫の保護活動や地域活性化など多岐にわたるプロジェクトを通じて、社会問題の解決を目指しています。特に「空飛ぶ捜索医療団“ARROWS”」の取り組みは、緊急時の医療支援を提供し、迅速な対応が求められる状況での重要な役割を果たしています。
今後もJTとピースウィンズは、協力関係を深め、グローバルな災害対応能力を向上させるために努力することでしょう。彼らの連携によって、一人でも多くの命が救われることを願います。