ISO認証の運用における企業の効果と信頼性向上に関する調査結果
NSSスマートコンサルティング株式会社が実施した、「ISO認証の取得・返上」に関する調査で、企業の信頼性向上や効率的な業務運営の重要性が浮かび上がりました。調査には1,039人が参加し、各企業におけるISO認証の運用実態や課題、効果について分析が行われました。
ISO認証の重要性
近年、多くの企業がISO認証を取得する理由として、「企業の信頼性向上」、「取引先・顧客からの要請」、「社内体制の整備・強化」が挙げられています。特に、最も取得されているISO9001(品質)では、68.3%が取得中で、半数以上(51.7%)が返上済みという状況です。ISO9001は、業種や規模を問わず適用可能であるため、広く支持されています。
認証取得における目的
調査では、取得中の企業がISO認証を取得した目的として「企業の信頼性向上」が64.3%に上り、返上済み企業でも51.0%が同様に回答しています。また、「社内体制の整備」という観点でも、取得中の企業で39.0%、返上済みでは30.7%が挙げています。
これからもISO認証は、外部からの信頼を確保するための重要な手段となるでしょう。
ISO認証取得の効果
ISO認証を現在も取得している企業では、その効果を「顧客からの信頼獲得(51.0%)」、「業務改善・効率化(35.4%)」、「リスク低減(27.8%)」と感じている人が多いことが分かりました。一方、返上済み企業は、効果実感が相対的に乏しい結果となりました。
特に、顧客からの信頼に関しては、取得中企業と返上済み企業で大きな差が見られました。このことは、ISO認証の運用が成功している企業がいかに多くの利益を享受しているかを示しています。
運用における課題
ただし、ISO認証の運用には「維持のための業務増加」(40.6%)、書類管理の負担(39.2%)、審査費用のコスト(36.6%)という大きな課題もあります。特に、継続運用中の企業は「ISO維持のためだけの業務増加」に強い不満を抱えているようです。
一方で、ISO認証を返上した企業は、主にコスト負担が理由であることが多いため、定期的な見直しやコスト管理が求められています。
外部サポートの活用
調査の結果、企業の62.5%がISO認証の維持のために外部サポートを活用しています。これは、ISO認証が専門知識を必要とし、効率的な運用のために外部リソースの活用が不可欠であることを示しています。
ISO認証を成功に導くためのサポートを得ることで、業務負担を軽減し、持続可能な運用が図られることが期待されます。
継続運用の秘訣
継続的に成功する企業の多くは、正しい目的を社内で共有し、担当者の教育やマニュアルの見直しに力を入れています。
このように、多くの企業がISO認証を取得・維持する理由には、企業全体の信頼性やブランド力の向上を狙う狙いがあります。ISO認証制度の運用を通じて、業務改善やリスク管理を強化させることで、企業の競争力維持にもつながるのです。
まとめ
ISO認証の運用は単なる業務ではなく、企業ビジョンとしての地位を築くための重要な要素です。運用の本来の目的や理由をファーストプライオリティに置くことで、持続的な効果と成果を実感し続けることができるでしょう。
NSSスマートコンサルティング株式会社
NSSスマートコンサルティング株式会社では、ISO認証の新規取得・運用を支援するサイト「ISOプロ」を運営しています。当サイトではISOに関する情報を提供し、企業の成長をサポートしています。