スタートアップの成長を支える新たなプラットフォーム「COO BASE」とは
株式会社StartPassが2023年に正式に発表した「COO BASE」は、スタートアップのCOO(最高執行責任者)の支援を目指す新たなプログラムです。このプロジェクトは、スタートアップのエコシステムを活性化し、COO候補者と現役のCOOの支援・ネットワーク形成を目的としています。本稿では、COO BASEの背景から、その目的、具体的な取り組みについて詳細にお伝えします。
リーダー不在が引き起こす成長の壁
近年、スタートアップ数が急増する中で、多くの企業が成長フェーズへと進んでいます。しかし、成長に伴い、経営リソースの不足やマネジメントの負担が大きな課題となります。その中心にあるのがCOOの位置づけです。スタートアップは、迅速な成長が求められるため、適切なCOOの採用が難しく、さらにその役割が明確でないことが多いです。その結果、多くのCOOが実際の業務に追われ、本来の目的である戦略立案や組織構築に集中できていません。このような悪循環を断ち切ることが、COO BASEの狙いです。
COO BASEの目的と具体的結果
COO BASEの目的は、スタートアップのCOOが本来の役割を果たせるようサポートすることです。具体的には、採用支援、実行支援、ネットワーク形成という三つの支援軸に基づいて、スタートアップ経営におけるCOOの役割を強化します。
1.
採用支援 : COOやその候補者とスタートアップ経営者とのマッチングを行い、役割定義や期待値調整を行うことで、COOが能動的に業務に入れる土台を作ります。
2.
実行支援 : COOに必要な戦略実行能力や経営の仕組み化を学ぶための「COOスクール」プログラムを提供し、彼らのスキルを体系的に向上させます。
3.
ネットワーク形成 : COOs同士の交流を促進し、共同体験を通じて相互に学べる場を整えることで、孤立感を解消します。
このような取り組みにより、COOは自身の役割を明確にし、成長のための戦略を確立することが期待されます。
COOスクールの詳細
COO BASEの中心となるのが「COOスクール」となっています。このプログラムでは、株式会社EVeMと協力し、COOとして成功するためのスキルや知識を実践的に学ぶことができます。対象はStartPassユーザー企業のCOOやその候補者で、定員は各回10名という限定的な環境で実施されます。トレーニングは1日完結で、個別の指導(1on1)も受けることができます。
期待される影響と展望
スタートアップの成長には、その成長を支える構造が必須です。COO BASEは、まさにそのために設計されたプログラムであり、COOが経営の中核として機能するために必要なリソースを提供します。今後も、スタートアップの発展に寄与する新たな出発点として、多くの企業に影響を与えることでしょう。営業目標や実行力を確立させるために、COO BASEの果たす役割はますます重要になってきます。
この取り組みが、スタートアップにおける「第二の柱」として、経営陣に必要なサポートを提供することを期待しています。