大学を取り巻く環境は今、急速な変化の波に直面しています。デジタルトランスフォーメーション(DX)の推進、慢性的な人材不足、そして日々複雑化する業務プロセス——これらの構造的課題は、多くの教育機関にとって喫緊の経営課題となっています。こうした状況下で、従来のヘルプデスク支援では対応しきれない「現場の声」に応えるべく、ハーモニープラス株式会社は、大学業務に深く寄り添う「伴走型ヘルプデスクBPaaS」を全国の大学に向けて提供開始しました。このサービスは、単なる業務代行やシステム提供にとどまらず、大学現場の「あるべき姿」を共に描き、持続的な成長を支える新時代の支援基盤として注目を集めています。
では、なぜ今、このような次世代型のBPaaSが求められているのでしょうか。ハーモニープラスは、大学が抱える前述の課題に正面から向き合い、「制度や業務の変化に柔軟に対応できる支援体制」を再構築しました。本サービスは、生成AIや自社開発の先進的なツール群を駆使し、各大学の固有のプロセスや課題に最適化したソリューションをアジャイル(迅速かつ柔軟)に提供します。これにより、従来の型にはまったBPO(ビジネス・プロセス・アウトソーシング)やSaaS(ソフトウェア・アズ・ア・サービス)では実現しえなかった、よりスピーディで実効性の高い支援が可能になったのです。教職員と学生の双方に対応する“現場起点”の支援を通じて、大学運営における「質の向上」と「生産性の最大化」を同時に達成することを目指しています。
「伴走型ヘルプデスクBPaaS」は、多岐にわたる大学業務を包括的にカバーする3つの主要な支援領域を担います。
第一に「
技術支援」です。PCやAV機器のトラブルシューティング、アカウント管理、IT資産の適正な運用、さらにはITサービスマネジメント(ITSM)の導入支援、そして教職員や学生のITリテラシー向上に向けた啓発活動まで、大学の情報インフラを円滑に維持するための技術的課題に幅広く対応します。
第二に「
学務・学生支援」です。奨学金に関する問い合わせ、履修登録のサポート、各種証明書の発行手続き、成績管理、さらには増加する留学生への対応など、学生生活に直結する重要な学務関連業務の支援と、それらに関する問い合わせ窓口業務を一手に引き受けます。
第三に「
利用者サポート」です。教職員や学生からの多種多様な問い合わせに対し、常駐およびリモートの両面から窓口対応を実施します。チャット、メール、電話といったマルチチャネルでのサポート体制を整備し、利用者からのフィードバックや問い合わせデータを詳細に分析。これにより、ナレッジベースの継続的な整備とサービス改善に繋げ、利用者満足度の向上を図ります。
この次世代型BPaaSを特徴づける要素は、主に以下の4点に集約されます。
一つ目は「
アジャイル型BPO」である点です。国の制度改正や大学独自のルール変更、あるいは現場からの要望といった変化に対し、自社開発の強みを活かして申請ロジックなどを即座に調整し、柔軟かつ迅速な体制で対応します。
二つ目は「
質と生産性の両立」です。これまで属人化しがちだった非定型業務を可視化し、改善を重ねることで業務の“質”を高めます。一方で、定型業務は自動化や効率化を徹底することで“生産性”を大幅に向上させ、両者の最適バランスを実現します。
三つ目は「
パートナー型支援」です。サービスを導入して終わりではなく、各大学の成長フェーズやニーズの変化に合わせて、支援内容を継続的に最適化していきます。まるで大学の内部に深く入り込んだパートナーのように、中長期的な視点で寄り添い続けます。
そして四つ目は「
“考える業務”へのシフト支援」です。日常的な問い合わせ対応やルーティンワークをBPaaSが担うことで、教職員は本来注力すべき企画立案、制度設計、教育内容の改善といった、より戦略的で創造的な“考える業務”に集中できる環境を整備します。これにより、大学全体の教育・研究機能の強化に貢献します。
一般的なBPOやSaaSが「業務の代行」や「機能の提供」に主眼を置くのに対し、ハーモニープラスのBPaaSは、大学と「共に創り上げる」パートナー型支援という点で一線を画します。各大学が持つ独自の業務フローや運用体制を深く理解し、その成長段階や外部環境の変化に応じて、支援内容を柔軟に変化させて提供し続ける点が最大の強みです。実際に、本サービスの前身を導入した大学からは、「問い合わせ対応の負荷が軽減され、教職員が本来業務に集中できるようになった」「窓口の満足度が向上し、学生からの信頼も得られている」「制度変更時もスムーズに切り替えができた」といった、具体的な成果と高い評価の声が多数寄せられています。ハーモニープラスは、今後も大学現場の一番近くで寄り添いながら、“大学の変化に即応する支援インフラ”として、日本の教育機関の持続的な成長と進化を力強く支えていくことでしょう。