エスコンフィールドのバリアフリー状況を徹底調査!
「エスコンフィールドHOKKAIDO」は、北海道日本ハムファイターズの本拠地として、2023年3月にオープンしたばかりの新しい球場です。
しかし、新しい球場だからといって、すべての人が快適に過ごせるわけではありません。特に、バリアフリーの状況は、利用者にとって重要な要素です。
今回は、NPO法人あえりあと北海道医療的ケア児者家族の会Team Dosancoが共催した「エスコンフィールドに行こう!」企画を通して、実際に医療的ケア児者家族がスタジアムツアーに参加した際の体験レポートを紹介します。
スタジアムツアーでのバリアフリー状況
今回のスタジアムツアーでは、グラウンドやベンチなど、普段は入ることのできない場所を見学することができました。参加者は、バギーに乗った子供たちとその家族、そして医療従事者など、様々な人がいました。
多くのバギーと参加者がいる中で、グラウンドに降りるためのエレベーターの往復が懸念されましたが、エスコンフィールドでは、スムーズに移動できるように配慮がされていました。
トイレ事情
エスコンフィールドのトイレは、ベビー用のおむつ交換台のある多目的トイレが増えていますが、医療的ケア児者の中には、ベビー用のおむつ交換台ではサイズが合わない子もいます。
今回のツアーでは、オストメイト対応のトイレも確認できました。オストメイト対応のトイレは、ストーマ(人工肛門や人工膀胱)を造設している人が、排泄物を処理しやすいように、流し台などが設置されています。
また、キャスター付きの折りたたみ式ユニバーサルシートが設置されているトイレもありました。しかし、ユニバーサルシートを広げるとトイレスペースが狭くなるため、バギーをトイレの外に置いたり、バギーからユニバーサルシートに移乗する必要があり、安全面での懸念も残ります。
さらに、試合のない日には、ユニバーサルシートのあるトイレが利用できない状況もありました。
車椅子マークの駐車場
車椅子マークの駐車場は、車椅子から運転席に乗り移る際に必要なスペースや、バギーの乗り降りに必要なスペースを確保するために、広いスペースが必要です。
エスコンフィールドでは、コカコーラゲート前の「C9」の駐車場が、坂道がなく入場しやすい駐車場として紹介されています。
参加者の声
今回のスタジアムツアーに参加した家族からは、様々な声が寄せられました。
良かった点
エレベーターが広い
スロープの角度が緩やかで歩きやすい
屋内の道幅が広く、段差が少ない
車椅子で移動しやすい
飲食店も車椅子で利用しやすい
不便だった点
お店の会計スペースが狭く、バギーでの利用が難しい
店前のロープの仕切りが狭く、バギーのタイヤが引っかかる
ユニバーサルシートの設置場所がわかりにくい
車椅子席がグラウンドから遠い
駐車場から車までの屋根付き通路がない
* バギーのまま乗れる遊具がない
まとめ
エスコンフィールドは、バリアフリーの取り組みが進められていますが、まだまだ改善の余地があります。
特に、ユニバーサルシートの設置場所や、車椅子席の配置については、改善を求める声が多数ありました。
今後、より多くの利用者が快適に過ごせるよう、バリアフリー環境の充実が期待されます。