アビームコンサルティング、企業価値向上に繋がるESG指標トップ30を発表
アビームコンサルティング株式会社は、企業価値向上とESG活動の関連性を分析した結果、「日本企業の企業価値を高めるESG指標トップ30(2024年度)」を発表しました。2022年度に続く2回目の調査で、対象企業数は前回比約2倍に増加しています。
調査背景と方法
持続的な企業価値向上には、非財務資本の適切な管理と活用が不可欠です。アビームコンサルティングは、2019年から「Digital ESGサービス」を提供し、非財務データの活用による企業価値向上経営を支援しています。
今回の調査では、柳良平氏(アビームコンサルティング エグゼクティブアドバイザー、早稲田大学客員教授)が提唱した「柳モデル」を用いて、企業価値と強い相関を示す指標を抽出しました。
ESG指標トップ30
調査結果では、前回調査から21指標が継続してランクイン。新たにランクインした指標の中で注目すべきは、以下の4つです。
研究開発による創出製品数(4位):研究開発の成果が企業価値向上に大きく貢献することを示しています。
企業ブランド調査結果(14位):ブランド力の強化が企業価値向上に繋がることを裏付けています。
CO₂排出量-スコープ3/カテゴリ11(22位):製品ライフサイクル全体での環境負荷低減の重要性を示唆しています。
従業員エンゲージメント(25位):従業員の積極性や学習意欲が企業成長に寄与することを示しています。
調査結果の考察
調査結果からは、以下の4つの重要な考察が得られました。
1.
研究開発の成果: 研究開発による製品創出や特許取得は、企業価値向上に直結する重要な要素です。
2.
ブランド力の強化: 企業ブランドの向上は、顧客からの信頼を高め、競争力強化に繋がります。工場見学などの地域社会との交流も効果的です。
3.
気候変動対策: CO₂排出量の削減、特に製品ライフサイクル全体での環境負荷低減は、企業価値向上に不可欠です。
4.
従業員エンゲージメント: 従業員のモチベーション向上は、定着率向上や組織成長に繋がり、企業価値向上に貢献します。
企業価値向上を実現するためのポイント
アビームコンサルティングは、企業価値向上を実現するためのポイントとして、以下の2点を挙げています。
1.
定量的な検証による非財務資本の適正配分: ESG指標の重要性を理解し、定量的な検証に基づいて非財務資本を適切に配分することが重要です。
2.
企業価値向上を実現するストーリーの可視化: 競争力の源泉、社会インパクト、人材戦略、知財戦略などを統合した一貫性のあるストーリーを構築し、持続的な成長を目指しましょう。
まとめ
アビームコンサルティングは、今回の分析結果を基に、ESG領域における企業価値向上支援を継続し、持続可能な社会の実現に貢献していきます。