TAISHIN100受賞
2023-10-17 13:00:02

耐震住宅の新基準「TAISHIN100 Standards」がグッドデザイン賞受賞

耐震住宅の新基準「TAISHIN100 Standards」とその受賞



近年、日本は地震リスクが高い国であり、耐震住宅の必要性はますます重要になっています。そんな中、株式会社エヌ・シー・エヌ(東京都千代田区)の代表取締役社長である田鎖郁男氏が代表理事を務める一般社団法人耐震住宅100%実行委員会が策定した「TAISHIN100 Standards(耐震100スタンダード)」が、2023年度のグッドデザイン賞を受賞しました。これは、科学的な根拠に基づく耐震基準であるこの新たな取り組みが、多くの人々の安全を守るためのものとして高く評価された証です。

「TAISHIN100 Standards」誕生の背景



日本における木造住宅の多くは、十分な耐震性能を持っているとは言えません。そのため、一般社団法人耐震住宅100%実行委員会は、熊本地震で実際に被災した住宅を対象にシミュレーションを実施し、新たな耐震基準を策定しました。この基準「TAISHIN100 Standards」は、現行の耐震基準では守られない命を救うための真に科学的な根拠に基づいているのです。

委員会は2014年に設立され、「日本の住宅を100%耐震住宅に」という理念のもと、住宅に住む人々が安全で安心して暮らせる環境の構築に取り組んできました。新たに策定された「TAISHIN100 Standards」に基づく住宅の認定や啓蒙活動は、今後の住宅の耐震強化に不可欠な要素となります。

具体的な取り組み



耐震住宅100%実行委員会は、以下の具体的な取り組みを進めています。
1. 「TAISHIN100 Standards」の策定 - 科学的根拠に基づいた耐震基準。
2. 認定マークの発行 - 認定を受けた住宅には、TAISHIN100 Standardsマークが付与されます。
3. 設計図書管理システム - 認定住宅ごとの設計書類を整備・管理し、透明性を確保します。
4. 耐震改修のための新商品 - 中古住宅の耐震改修を念頭に置いた「木質耐震シェルター70K」の開発・販売など。

地震被害と住宅のリスク



国土交通省の調査によれば、日本には約900万戸の旧耐震基準の木造住宅が存在し、そこに約2000万人が生活しています。これらの住宅が新しい耐震基準に適合すれば、9割の命を救うことが可能です。また、熊本地震では新耐震基準に準拠していたはずの住宅でも倒壊事例が見られ、現行の法律や認識が十分でない実情が明らかになりました。

このような状況を改善するために、TAISHIN100 Standardsは単に基準を示すだけでなく、各住宅にラベルを発行し、実際に耐震住宅がどのように建設されているのかを示すことによって、住まう人々の意識を変えることを目的としています。

今後の展望



耐震住宅100%実行委員会は、この「TAISHIN100 Standards」を社会に普及させるために、今後も啓蒙・意識改善活動を続けていく方針です。新築住宅のみならず、中古住宅の流通も視野に入れ、持続可能な社会の実現に寄与するため、各種のシステムを連携させる施策を考えています。特に、住宅のライフサイクル全体を考慮し、耐震性向上のための技術研究や効果的な管理システムの導入を進めています。

まとめ



「TAISHIN100 Standards」が受賞したことは、日本国内の耐震住宅環境の改善に向けて重要なステップとなるでしょう。今後の耐震基準の浸透と認識向上に期待が寄せられています。この基準が全国の住宅に広がることで、より安全で安心な住環境が実現し、多くの生命が救われることを願います。さらに詳しい情報は、耐震住宅100%実行委員会の公式ホームページでご覧いただけます。

会社情報

会社名
一般社団法人耐震住宅100%実行委員会
住所
東京都千代田区永田町2-13-5赤坂エイトワンビル7F (株式会社エヌ・シー・エヌ内)
電話番号
03-6897-6789

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