クラウド完結型Wi-Fi認証の新時代
株式会社SingleIDが新たに開発したクラウドベースのWi-Fi認証サービス「SingleID」により、H3C Technologies社の無線アクセスポイント(AP)でも、簡単かつ安全にWi-Fi接続を実現できるようになりました。このサービスは、オンプレミス機器や固定グローバルIPが不要で、証明書(EAP-TLS)を活用した安全な無線認証をクラウドのみで行うことができます。
背景と市場のニーズ
近年、企業のセキュリティ意識が高まる中、ゼロトラストの考え方が重要視されています。この中で、従来の共通パスワード(PSK方式)による接続方法では、パスワード漏洩や内部不正、運用負荷が大きく、限界が見えてきました。特に中小企業においては、RADIUS・PKIのインフラが整っていない場合が多く、クラウドだけで完結する証明書認証Wi-Fiのニーズが急増しています。
SingleIDのソリューション概要
SingleIDの新しいサービスは、H3Cの無線APとの連携により、以下のような特徴を持っています。
- - 完全クラウド完結型: オンプレ箱は不要で、すぐに使用可能。
- - 高セキュリティな運用: EAP-TLS方式による証明書ベースの認証が実現。これにより、ユーザー名やパスワードの管理が不要となり、運用がシンプルです。
- - Intune対応の自動証明書配布: Microsoft Intuneと連携し、デバイス登録と同時に証明書の自動発行が可能。
導入の手軽さ
H3CのAPまたはアクセスコントローラーでは、SingleIDのクラウドRADIUSを指定するだけで簡単に設定が完了します。具体的な設定ガイドも公開されており、導入を希望する企業はすぐに手続きをすることができます。
どのような企業に最適か
この新しい認証ソリューションは、特に以下のようなニーズを持つ企業に適しています。
- - オンプレRADIUSやPKIの運用に課題を抱える中小企業
- - Wi-Fi認証を強化したい教育機関や医療機関、公共組織
- - IntuneやEntraIDを利用している企業
将来展望
今後SingleIDでは、SCIM(System for Cross-domain Identity Management)との連携により、ユーザーIDの自動同期やライフサイクル管理を強化する予定です。これにより、ユーザーの登録・異動・削除がクラウドで自動的に管理され、さらに効率的なWi-Fi利用が可能となります。
H3C Technologies社のカントリーマネージャー、皮 暁明氏は、「SingleIDのソリューションがH3Cの無線LAN製品とスムーズに統合され、ネットワークの安全性と効率性を高める手助けになることを期待しています」と述べています。
SingleIDについて
SingleIDは「安全でシンプルな認証をすべての組織へ」というミッションの下、クラウド型の統合認証ソリューションを提供しています。中小企業向けに特化した「SingleIDクラウドRADIUS」は、そのシンプルさと安全性を兼ね備え、安全で効率的なネットワーク運用を支援します。
さらに、H3C TechnologiesはICTソリューションプロバイダーとして、クラウドやAI技術を駆使し、全世界での顧客のデジタル変革を推進しています。その高い技術力と顧客向けのソリューションにより、今後も多くの業界での需要に応えていくことでしょう。