金沢工大とドイツの連携
2025-02-27 13:41:20

金沢工大がドイツ・フラウンホーファーと共同研究拠点を設立

金沢工業大学が設立したFIP-MIRAI@ICC



石川県白山市に位置する学校法人金沢工業大学の革新複合材料研究開発センター(ICC)は、ドイツのフラウンホーファー研究機構との共同研究開発拠点「FIP-MIRAI@ICC」を設立しました。この拠点では、リサイクル炭素繊維複合材料を中心に、持続可能な循環型経済の構築を目指した研究や技術移転が行われます。

FIP-MIRAI@ICCの設立背景



現在、複合材料は航空宇宙や風力エネルギー、スポーツなど様々な産業での利用が進んでいます。その一方で、炭素繊維複合材料の廃棄物が増加しており、2023年には世界中で75キロトンもの廃棄物が発生しています。この課題に対処するため、金沢工業大学とフラウンホーファーIGCVは協力し、廃棄物を資源として再利用する研究に取り組むことになりました。

共同研究の内容



FIP-MIRAI@ICCでは、2025年から2029年にかけて、リサイクル炭素繊維複合材料とその製造技術に関する研究を進めていきます。具体的には、フラウンホーファーIGCVの熱分解技術や品質保証技術を活用し、ICCが持つ試験能力や加工技術を組み合わせることで、リサイクル製品の品質を高め、事業化を実現します。総予算は約3億1700万円で、日本国内初の共同研究開発拠点として高い期待が寄せられています。

脱炭素社会の実現に向けて



今後の持続可能な社会において、軽量で強固な複合材料は重要な役割を果たします。FIP-MIRAI@ICCでは、廃棄物を貴重な資源として再利用する新たな技術を開発し、次世代の循環型経済の実現を目指します。

JECワールド2025への出展



FIP-MIRAI@ICCの取り組みは、2025年3月にフランス・パリで開催される世界最大級の複合材料展示会「JEC World 2025」に初めて出展します。日本企業や研究者にとって、国際的な舞台でのプレゼンスを高める絶好の機会となるでしょう。興味のある方は、ぜひジャパンパビリオンのブースにお立ち寄りください。

FIP(フラウンホーファー・イノベーション・プラットフォーム)とは



FIPは、ドイツ国内のフラウンホーファー研究機構と海外の大学や研究機関が協力して運営する共同研究開発のプラットフォームです。金沢工業大学とフラウンホーファーの連携は、これまでにない新しい可能性を開くものと期待されています。将来的には、両国の専門知識が融合し、持続可能な材料研究の革新に繋がることでしょう。

まとめ



金沢工業大学とドイツ・フラウンホーファー研究機構の共同プロジェクトは、複合材料のリサイクル技術の発展と持続可能な社会の実現を目指しています。この取り組みが、多くの企業や研究者に新たなインスピレーションを与え、循環型経済の実現へとつながることを期待しています。


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