ベジクル、シリーズA追加ラウンドで累計5.2億円調達!飲食店向け青果流通のDX化で業界変革へ
飲食店向けに野菜・果物などの食材を配送するベジクル株式会社が、シリーズA追加ラウンドで5.2億円を調達したことを発表しました。今回の調達には、アグリビジネス投資育成、ウイング・キャピタル・パートナーズ、ぐるなび、みずほキャピタルが参加しました。
ベジクルは、飲食店向け青果流通業界の課題である深夜帯の人手不足やアナログ業務による長時間労働に着目し、いち早くオペレーションのDX化を進めてきました。その結果、多種多様な新鮮野菜や果物を、夜中までにスマートフォン等で注文すれば翌朝のランチの仕込み前までに配送が完了するという価値を提供しています。
さらに、ベジクルは独自のノウハウを活かし、オンラインで青果流通業者の受注から出荷準備までの事務オペレーション等を受託するサービス「BPaaS(Business Process as a Service)」を展開しています。BPaaSは、青果流通業者の業務効率化によるコスト抑制と、取引増による売上向上に貢献しており、現在12社のパートナーが利用しています。
ベジクルは、今回の資金調達によってBPaaSプロダクトの開発および人材採用を強化し、サービスの全国展開を加速させていく予定です。取引飲食店は累計で10,000店舗を突破し、2026年度には20,000店舗超えを目指しています。
投資家からの期待
今回の資金調達には、ベジクルの事業内容と今後の成長性に期待する複数の投資家からの賛同がありました。
アグリビジネス投資育成株式会社 取締役代表執行役社長 堀部恭二氏は、「手作業の多さや人手不足が長年の課題であった青果流通業界において、ベジクルは受注処理や出荷準備の業務DXによって高い生産性を実現しています。その経験と知見を自社に留めるのではなく、BPaaSソリューションとして中間流通業者に広く波及させることで、青果流通全体の生産性向上に貢献できると期待しております。」とコメントしています。
株式会社ウイング・キャピタル・パートナーズ 代表取締役 石垣充繁氏は、「当社は、足利銀行グループとして、スタートアップを始めとする様々なベンチャー企業への投資を通じて、地域経済の発展を目指しております。このたび、飲食店向け青果流通のリーディングカンパニーであるベジクル様に投資させていただくことを、大変嬉しく感じております。また、「飲食店向け農産物流通を、人×テクノロジーの力で業界の中から変革する」をミッションに、青果流通事業者が課題としているアナログ業務のDX化を目指すベジクル様の今後のビジネス展開や成長性に、当社も大きな期待を寄せております。本投資を通じて、ベジクル様が更なる発展を遂げ、青果流通業界の活性化に貢献されることを心より楽しみにしております。」とコメントしています。
みずほキャピタル株式会社 投資第2部 インベストメントマネジャー 久家慎一郎氏は、「ベジクル社は八百屋を祖業とし、圧倒的な商品調達力と効率的な物流網により、これまで飲食業界から厚い信頼を築かれてきました。新たに開始したBPaaS事業は、青果流通の現場オペレーションを知り尽くしたベジクル社ならではの構想であり、「青果流通を業界の中から変革する」という池田さんの強い想いに共感致します。IT業界や農業での経験豊かなメンバーの皆さまが、業界の課題解決に広く貢献されることを期待します。みずほキャピタルは、素晴らしい株主の皆さまとともに、グループ総力をあげて支援して参ります。」とコメントしています。
株式会社ぐるなび 戦略投資室 副室長 梶山祥子氏は、「ベジクル社は青果卸業界の中でも率先してDX化を進めており、業界のイノベーターとして同社の将来的な企業成長の可能性と、食に関連する業界全体の変革の牽引役としての役割も期待し、今回追加出資させていただきました。また、当社としては飲食店との連携はもちろんのこと、農業ビジネスへの取り組みを通じて将来的に環境価値の高い農産物の生産・販売に関わる取り組みを推進しており、同じ食ビジネスを扱う企業同士として協業も検討していきたいと考えております。」とコメントしています。
ベジクルの今後の展望
ベジクルは、今回の資金調達を機に、BPaaS事業の更なる開発と人材採用を強化し、全国展開を加速させていきます。飲食店向け青果流通のDX化を推進することで、業界全体の効率化と発展に貢献していくことが期待されます。