未来の医療を切り開く腸内フローラ移植の研究発表会
2020年9月21日、リーガロイヤルホテル大阪にて、『一般財団法人 腸内フローラ移植臨床研究会 第4回学術大会』が開催されます。この大会では、便が医療に役立つ可能性がある研究や新しい技術が発表され、腸内フローラ移植に関する知識が深まる場となります。
基礎研究テーマの紹介
大会では、腸内フローラ移植の要となる「バブル」技術に関する基礎研究の情報が公開されます。
- - 高機能ウルトラファインバブル水の製造技術と可能性の発表が、シンバイオシス研究所の上席研究員、清水真氏によって行われます。この技術の革新性は、医療現場でのより良い結果を期待させます。
- - 次に、生理食塩水との違いに関する研究が、一般社団法人生物活性研究機構の団克昭代表理事によって発表され、ウルトラファインバブル水の可能性が探求されます。
- - 神戸学院大学の民輪英之氏による発表では、バイオ医薬の薬物送達システムにおけるウルトラファインバブル水の利用が提案され、その可能性に注目が集まります。
- - また、ベックマン・コールター株式会社の米田智宏氏がウルトラファインバブルに関する測定検証の結果を発表し、バブル技術の正確な理解を深めます。
症例報告の深堀り
大会の後半では、腸内フローラ移植に関する症例報告が行われます。専門医たちによる発表では、具体的な医療現場での経験をもとにした知見が共有され、医療の実践における腸内フローラの重要性が強調されます。
- - ルークス芦屋クリニック院長の城谷昌彦氏は、過敏性腸症候群患者に対する腸内フローラ移植の効果について報告します。これは新たな治療法の可能性を示唆する重要な研究です。
- - さらに、過敏性腸症候群の長期経過観察報告が、川井勇一氏によって発表され、患者の実際の状況を背景にした研究の結果が明らかになります。
- - 自閉症治療における腸内フローラの応用については、喜多村邦弘氏が自身のクリニックでの治療経験を元に報告し、腸内細菌のバランスが心身の健康に与える影響を議論します。
大会の詳細と参加方法
この大会は広く一般の参加者を受け入れており、10:00から受付が開始され、11:00にスタートします。プログラムは、基礎研究発表から昼食を挟んでの基調講演、パネルディスカッションまで多岐に渡ります。特に、腸内細菌の可能性や高機能ウルトラファインバブル水に関する議論は必見です。
参加費やオンライン参加の詳細は、公式サイト(
FMT Japan)から確認できます。また、8月31日までの事前割引もあるため、早めの申し込みをお勧めします。
腸内フローラ移植臨床研究会について
一般財団法人 腸内フローラ移植臨床研究会は、2017年に設立され、日本国内での腸内フローラ移植の普及と研究に努めています。この研究会は、全国の医療機関やボランティアドナーバンクと連携し、患者が安心して腸内フローラ移植を受けられる環境を整えています。腸内細菌のバランスを整えるための新しい方法として、腸内フローラ移植は、今後の医療の発展に大きな影響を与えると期待されています。