延世大学が韓国初のIBM Quantum System Oneを導入し研究の未来を切り拓く
延世大学、韓国初のIBM Quantum System Oneを導入
延世大学は、韓国においてIBM Quantum System Oneを初めて導入した大学として注目を集めています。この量子コンピューターは、松島国際キャンパスの量子コンピューティング・センターに設置され、同大学の研究者たちにユーティリティー・スケールの量子コンピューターへの専用アクセスを提供することになります。これにより、延世大学は韓国の他の学術機関や企業と連携し、量子コンピューティングの研究と活用の新たな機会を創出することを目指します。
延世大学の総長、ユン・ドンソプ氏はこの導入を契機に、量子コンピューティングと先端生物学における世界クラスの研究力を発揮できる土台が築かれたと強調しています。特に、優れた量子研究者の招致や国際的な研究機関との協力を通じて、人々の生活の質を向上させるための革新を追求していく方針です。
導入されたIBM Quantum System Oneは、127の量子ビットを持つIBM Quantum Eagleプロセッサーを搭載しており、これにより延世大学の研究者たちは、高度な計算能力を必要とするさまざまな研究に取り組むことができるようになります。IBMはこれを、科学分野での課題解決に役立てるための重要なツールと位置づけています。
韓国でのIBM Quantum System Oneの導入は、韓国全体の研究エコシステムの発展や量子人材育成に大きな影響を与えることでしょう。IBMの副社長、ジェイ・ガンベッタ氏もその意義を理解し、韓国の研究機関や企業が新たな科学的価値を生み出していく姿を楽しみにしています。
さらに、延世大学は2025年3月に松島国際キャンパスにおいて量子コンピューティング・コンプレックスの開所式を予定しており、これは創立140年とユネスコの国際量子科学技術年に合わせた重要なイベントです。また、同大学は仁川広域市と協力し、量子・バイオ融合のハイテク産業クラスターの構築を進めています。このプロジェクトでは、量子ビジネスとバイオテクノロジーを融合させ、研究・開発の新たな展望を開くことを目指しています。
さらに、量子コンピューティングの進展を支援するため、延世大学は特別なプロジェクトチームを設立し、IBMのリソースを活用して量子アルゴリズムの開発や技術サポートを行います。これにより、量子技術の発展を後押しし、地域内外の研究機関や企業との連携を強化していくことが期待されています。
延世大学は1885年に設立され、以降、優れた教育と研究を通じて国内外での名声を築いてきました。量子コンピューティング分野においても、その役割を拡大し、今後のイノベーションの中心地となることを目指しています。教育機関としての責任を重んじ、科学技術の発展を通じて社会に貢献していく姿勢を示してくれるでしょう。
延世大学が行う量子コンピューティングのさらなる進展や、地域のエコシステム形成に向けた努力は、韓国だけでなく国際的な研究界においても注目されることでしょう。
会社情報
- 会社名
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日本アイ・ビー・エム株式会社
- 住所
- 東京都港区虎ノ門二丁目6番1号 虎ノ門ヒルズ ステーションタワー
- 電話番号
-
03-6667-1111