Wi2とアクセンチュアが手を組む
Wi2とアクセンチュアが新たに共同開発したO2Oソリューションが、 retail業界にもたらす変革の波が期待されています。この新しいサービス基盤は、
O2Oとは「Online to Offline」を意味し、オンラインでの顧客活動がオフラインの店舗にも影響を与えることを目指しています。さまざまな業種に適用可能なこのシステムは、外食、コンビニやアパレル、小売業、さらには公共交通機関に至るまで、店舗へ顧客を効果的に誘導する手法を提供します。この施策は、顧客のサービス体験を向上させ、売上の増加を目指すものです。
画期的なテクノロジーの融合
この基盤は、Wi2のWi-Fi網から取得した連続的でリアルタイムな位置情報を使用しています。さらに、アクセンチュアのオープンソースビッグデータフレームワークであるHadoopを活用し、高度なデータ分析を行います。この二つのテクノロジーが組み合わさることにより、ユーザー企業は顧客の属性情報と位置情報を基に、趣味嗜好や行動にマッチしたコンテンツを、最適なタイミングで提供できるようになります。
パーソナルなアプローチ
このシステムの大きな特徴は、顧客データの蓄積により、個人の趣味や行動パターンを精緻化できる点です。従来の販売データや会員情報に加え、たとえば「潜在的な上顧客」となる可能性を予測することで、より効果的なマーケティング施策が実現します。また、ユーザー企業が独自に保有する顧客に関する情報(購買履歴や操作履歴など)とも連携することで、分析精度をさらに向上させることが可能です。
応用事例
新たなO2Oソリューションに搭載される機能には様々な活用例があります。たとえば、ジオフェンス技術を用いて、ユーザー企業の店舗周辺を通行する顧客にプッシュ通知を送信することで、実施中のキャンペーンやクーポン情報を簡単に広めることができます。このサービスを利用することで、来店するだけでポイントが付与されるなど、利用者の興味を引く施策が可能になります。
データ分析機能も充実しており、過去の来店データをもとに高い購入意欲を持つ顧客を特定し、特別なサポートを提供することもできます。さらには、店舗ごとの実績や顧客行動を踏まえたレポートが生成され、これを活用することで購入率や顧客満足度を向上させる取り組みが実現できます。
データの取り扱いについて
このO2Oソリューションでは、個人情報保護法を遵守し、取得したパーソナルデータは匿名化されます。また、これに伴う解析作業も、ユーザー企業からの委託を受けた場合に限り実施され、データのセキュリティがしっかりと守られます。これにより、ユーザー企業は自社の顧客情報を有効に活用し、さらなるサービス向上を目指すことができます。
まとめ
Wi2とアクセンチュアによる新しいO2Oソリューションは、顧客行動のデータを基にしたサービスの提供を可能にし、小売業界に新たな風を吹き込むことでしょう。この基盤の導入によって、業界の発展はもちろん、顧客の満足度も大きく向上することが期待されます。これからの展開に要注目です。