TENTOKの複合ペレット開発
2024-01-26 17:00:02

TENTOK、環境配慮型複合ペレット開発で社会実装へ!微細セルロースから一貫生産体制を構築

TENTOK、環境配慮型複合ペレットで社会貢献へ!



静岡県富士市に拠点を置くTENTOK株式会社(旧天間特殊製紙株式会社)が、画期的な環境配慮型複合ペレットの開発で注目を集めています。同社は、植物由来のミクロセルロースファイバーと石油由来樹脂を組み合わせたこの複合ペレットの量産体制を構築するため、二軸混練押出機を導入しました。

この新たな設備は、小型の同方向回転二軸混練押出機で、月間約10トンの生産能力を誇ります。導入に際しては、2022年度の経済産業省「成長型中小企業等研究開発支援事業(Go-Tech事業)」に採択され、その補助金が活用されました。

開発においては、静岡県産業振興財団と国立大学法人静岡大学グローバル共創科学部(青木憲治准教授)と連携。モビリティや家電など、樹脂成形品を扱う幅広い業界に向けた共同開発が進められています。

TENTOK社は、2016年からミクロセルロースファイバーの量産に取り組んでおり、その技術は既に実証済みです。同社が開発したミクロセルロースファイバーと化学合成繊維を混合したシート「フィブリメルト®」は、2022年に富士市のCNFブランド認定品として認められています。この「フィブリメルト®」の技術が、今回の複合ペレット開発にも活かされています。

今回の二軸混練押出機の導入により、TENTOK社はミクロセルロースファイバーから複合樹脂ペレットまで、社内での一貫生産体制を確立しました。これは、生産効率の向上だけでなく、品質管理の徹底にも繋がります。

開発されたセルロース/樹脂複合ペレットは、ガラス繊維強化樹脂の代替として期待されており、軽量化や環境負荷低減に大きく貢献すると考えられています。特にモビリティ分野への応用が注目されており、自動車部品などへの採用を目指した研究開発が積極的に進められています。

この画期的な複合ペレットは、2024年1月31日から2月2日まで東京ビッグサイトで開催される『nano tech 2024』で展示されます。ブース番号は東5ホール小間5V-09です。環境問題への関心の高まりとともに、この革新的な技術への注目はますます高まると予想されます。

TENTOK社の取り組みは、持続可能な社会の実現に向けた企業努力の好例と言えるでしょう。今後も同社の技術革新に目が離せません。

今後の展望

TENTOK社は、今回の複合ペレットの開発を足掛かりに、更なる技術開発を進め、多様な分野への展開を目指していくと発表しています。具体的には、素材のバリエーションを増やすことや、より高性能な複合ペレットの開発を進める予定です。また、顧客との連携を強化し、ニーズに合わせた製品開発にも力を入れていくとのことです。

環境問題への意識の高まりを受け、持続可能な素材の開発はますます重要になってきています。TENTOK社の挑戦は、このような時代背景において、大きな意味を持つと言えるでしょう。

会社情報

会社名
TENTOK株式会社
住所
静岡県富士市天間264番地
電話番号
0545-71-2623

トピックス(その他)

【記事の利用について】

タイトルと記事文章は、記事のあるページにリンクを張っていただければ、無料で利用できます。
※画像は、利用できませんのでご注意ください。

【リンクついて】

リンクフリーです。