首都圏で楽しめる国産ジビエ鹿肉カレー、15年の歩みを経て拡大販売開始

国産ジビエ鹿肉カレーが首都圏に登場

2024年9月13日から、株式会社JR東日本クロスステーションフーズカンパニーが、首都圏約60店舗において「国産ジビエ鹿肉カレー」の販売を開始します。この取り組みは、昨年度までベックスコーヒーショップ限定だったものから、さまざまな業態に広がることになりました。東京駅地下1階の「STATION RESTAURANT THE CENTRAL グランスタ東京」など、計五つの業態で楽しむことができます。

ジビエプロジェクトの歴史

このプロジェクトは、2010年に始まり、今年で15年目を迎えました。JR東日本グループの「地域再発見プロジェクト」として、ジビエ料理の開発と販売に取り組んできた結果、地域との連携を強化し、鳥獣被害対策にも寄与することを目指しています。ジビエといえば、過去には臭くて固いというイメージが強かった日本ですが、食材としての魅力を引き出し、多くの人々に受け入れられるよう努めています。

国産ジビエ鹿肉の特徴

このカレーに使用される鹿肉は、農林水産省によるデータにもある通り、ヘルシーで高たんぱく質、低脂質の優れた食材です。特に、牛肉と比較しても鉄分を多く含んでおり、そのため、健康を意識する方にもおすすめです。スパイシーなキーマカレーとして仕上げられており、ソテーした鹿肉の深い味わいを、赤ワインやチャツネ、各種スパイスの食感とともに楽しむことができます。

大切な社会的背景

野生鳥獣による農林業被害が深刻な中、今回の鹿肉カレー販売は、その対策の一環でもあります。農水省の調査によると、2010年度から2022年度の間でも農作物被害額は変わらず、多くの課題が残っています。このカレーを通じて、ジビエの美味しさを広く伝え、持続可能な社会の実現に寄与していく考えです。

料理監修と安全性の確保

「国産ジビエ鹿肉カレー」は、日本ジビエ振興協会の藤木徳彦氏が監修しており、彼の理念はおいしいジビエを日本の食文化として普及し、地域に貢献することです。また、農林水産省が設けた「国産ジビエ認証制度」に基づき、安心して食べることのできるジビエを提供します。全てのジビエ処理施設は厳格な基準をクリアしており、消費者が安全にジビエを楽しむことができる環境が整っています。

このように、国産ジビエ鹿肉カレーは、地元や環境への配慮を最大限に考えた、持続可能な美味しさを提供しています。この機会にぜひ、首都圏の店舗で味わってみてはいかがでしょうか。