音楽家育成の挑戦
2023-09-15 13:51:53

兵庫芸術文化センター管弦楽団がクラウドファンディング開始!音楽家育成の新たな挑戦

音楽家育成の新たな道を開くPACの挑戦



兵庫県に拠点を置く「兵庫芸術文化センター管弦楽団」(通称PAC)は、新たな音楽家を育成するための重要なステップを踏み出しました。プロオーケストラとしての実力を持ち、特に若手音楽家への支援に特化した「アカデミー機能」を強化するために、クラウドファンディングを利用することを決定したのです。

PACは、35歳以下の若手演奏者を対象に、オーディションを行い、新しい才能を見出してきました。こうしたメンバーは、最長で3年の在籍期間内に、定期演奏会やオペラ公演を通じて、実践的な経験を積み重ねます。さらに、国際的に経験豊富なオーケストラ奏者による指導や、模擬オーディションなどを受ける機会も用意されており、演奏技術の習得が促進されています。

特筆すべきは、PACが提供する防音室付きの住居や、海外オーケストラのオーディション参加に対する渡航費の一部支援など、他のオーケストラでは実現できない独自の取り組みです。このような支援のおかげで、これまでに100名以上の卒団生が世界各国の舞台で活躍してきました。

クラウドファンディングの背景



しかし、ここ数年のコロナ禍がPACに影を落としました。入場料収入が大幅に減少し、特に海外オーディションにかかる費用が物価高騰と円安の影響を受けているため、これまで支えてきたアカデミー機能の維持が困難になりました。そのため、広く一般からの支援を求めることが最も効率的な解決策であると判断し、クラウドファンディングプロジェクトを立ち上げました。

プロジェクトの詳細



このクラウドファンディングは、2023年9月8日から10月31日までの期間で行われます。その目標金額は500万円で、通常型とAll in 型の2つの形式が用意されています。全額が集まらなかった場合でも、必要額を自己負担して運営を続けるとのことです。

支援コースも豊富で、具体的には、第144回定期演奏会記念のサイン色紙が5万円、PACオリジナルDVDが2万円、オリジナルノベルティグッズのセットが1万円、ステッカーが5千円というように、支援者が選べる多様性が特徴です。また、純粋に応援したい人向けのコースも用意されています。

佐渡裕芸術監督からのメッセージ



芸術監督である佐渡裕氏は、卒団生が世界23カ国、80楽団で活躍していることを誇りに思っています。「PACのシステムをさらに強化し、若手音楽家の飛躍に貢献したい」との熱意を持っており、皆様の協力を仰いでいます。特に若い演奏家たちの未来を彼は熱心に考え、多くの支援を期待しています。

PACの存在意義



PACは2005年に設立され、阪神淡路大震災からの復興の象徴として誕生した管弦楽団です。地域に深く根ざしたオーケストラとして、年に9回の定期演奏会を行うなど、積極的な活動を展開しています。様々な教育活動も行っており、その活動範囲は広がり続けています。

これからもPACは、音楽の力で地域と世界をつなげる架け橋となり、次世代の音楽家たちを育てていくことでしょう。クラウドファンディングの成功は、そうした未来に向けた大きな一歩となるはずです。

会社情報

会社名
兵庫芸術文化センター管弦楽団
住所
兵庫県西宮市高松町2-22兵庫県立芸術文化センター
電話番号
0798-68-0203

トピックス(地域情報)

【記事の利用について】

タイトルと記事文章は、記事のあるページにリンクを張っていただければ、無料で利用できます。
※画像は、利用できませんのでご注意ください。

【リンクついて】

リンクフリーです。