ファーメランタの挑戦
2025-08-29 10:25:48

合成生物学の最前線に立つファーメランタ、20億円を調達し未来の産業を切り開く

新たな資金調達を達成したファーメランタ



石川県野々市市に本社を置くファーメランタ株式会社は、合成生物学を基盤にした技術開発に加え、2023年のシリーズAラウンドで20億円の資金調達を実施しました。今回の調達により、同社の累計調達額は48億円に達しました。この資金調達は、新たに参加したユニバーサル マテリアルズ インキュベーター株式会社や、既存株主のBeyond Next Ventures株式会社を中心とする複数の企業から行われました。

ファーメランタの目指すもの



ファーメランタは、植物由来の有用成分を微生物によって発酵生産することを通じ、持続可能なサプライチェーンを構築し、人類及び地球の健康増進に寄与することを目的としたベンチャー企業です。この資金は、さらなる研究開発の推進、開発パイプラインの拡大、商業化に向けた体制の強化に利用される予定です。

資金調達の内容と目的



特に注目すべきは、国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)による支援が決定し、DTSU事業におけるPCAフェーズの助成金を受けたことです。この助成金を含む資金調達は、より広範な開発を促進する重要なカギとなります。

ファーメランタのCEOである柊崎庄吾氏は、最新のバイオ技術がもたらす可能性について強い信念を持っており、投資家およびパートナーとの連携を通じて、将来の商業生産に向けた道筋を築いていく考えを示しています。彼は「今回の調達により、グローバル市場での挑戦を続けていく」と述べています。

合成生物学と持続可能な未来へ



現在、バイオものづくり産業は持続可能な代替材料を必要としている中で、ファーメランタは合成生物学を通じた高機能物質の生産や新しい産業モデルの確立を目指しています。合成生物学は、生物の遺伝子を改変して新たな機能を持たせる技術で、これにより生産プロセスを効率化しコスト削減を実現する可能性があります。

ファーメランタが取り組む技術は、特に持続可能な化学産業への転換を図る上での重要な一手となるでしょう。バイオマス資源を原料とすることで、従来の化石資源依存から脱却できるのです。

ファーメランタの未来展望



今後、ファーメランタは、開発製造受託機関(CDMO)との連携を強化し、複数の開発中パイプラインのスケールアップを進めていく方針です。商業規模の生産体制整備を目指し、2026年には新たな施設を稼働させる予定です。

さらに、ファーメランタは国際市場への展開を加速し、さまざまな国での事業開発を行うことで、持続可能なフードテック産業の振興に寄与することを目指しています。企業成長を支えるため、人材採用の拡大や共同研究開発・事業提携の強化にも取り組んでいます。

ファーメランタの挑戦は、持続可能な未来を切り開くための重要なステップであり、今後の展開が期待されます。彼らの活動がどのように産業を変革し、環境問題に対処していくのか、一層注目が集まることでしょう。


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会社情報

会社名
ファーメランタ株式会社
住所
石川県野々市市末松3-570
電話番号
076-295-9857

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