40代の仕事への満足度は48%以下、人生設計への意識調査が示す現状
株式会社クロス・マーケティングが2025年1月に実施した調査によると、18歳から79歳までの男女3,000名を対象とした「仕事・人生設計に関する実態・意識調査」の結果が発表されました。この調査は、生活者の意識やライフスタイルの変化を捉える目的で行われたもので、興味深い内容がいくつも見られました。
仕事への満足度と意識
調査結果によると、現在働いている人々の仕事への満足度は「非常に満足」または「やや満足」と答えたのは54%に留まります。特に40代の満足度は48%という低い数字で、多くの人が満足していないことが明らかになりました。また、「まったく満足していない」という声も30代から50代にかけて高く、深刻な状況が浮き彫りになっています。
仕事に対する意識については、7割以上の人が「自分の性格や能力に合った仕事をしたい」と感じていることが分かりました。このほかにも「仕事はお金を得るための手段」「自分の得意分野を活かせる仕事をしたい」といった意見も多く、仕事の意義に対する考え方も多岐にわたっています。特に「仕事よりプライベートな時間が大切」といった意見が強まる中で、働き方の見直しが求められています。
リタイア後の働き方
年金を受給後も働きたい理由としては、「貯蓄や年金だけでは経済的に不安」という回答が40%を超えています。また、「健康や体力を維持するため」や「脳の老化を防止するため」といった健康面での理由も多く見受けられました。60代から70代の年代では「社会とつながっていたい」「生きがいを感じたい」といった精神的な理由も多く、リタイア後も活動的でいたいと考える人が多いことが示されています。
過ごし方については、「趣味や創作を楽しみたい」「行楽や旅行に出かけたい」といった希望が多く聞かれ、家族や友人との交流も重視されていることが分かります。しかし、リタイア後の資産については64%の人が「かなり不足している」と感じており、特に40代ではその割合が72%に達しました。これは今後の生活設計において大きな課題となります。
終活への意識
「終活」としての準備に関しては、「身の回りの品の整理」「銀行口座や保険の詳細を記しておく」といった実務的な準備を重視する意向が強いことが分かりました。興味深い点としては「延命治療の意思表示」を行いたいと考える人が多いこともあげられ、人生の最終段階についてしっかりと考える必要性が認識されています。
車の免許の返納年齢
高齢者ドライバーの免許返納についても調査が行われ、58%の人が「79歳までに返納した方が良い」と考えていることが明らかになりました。70代になるとその割合が41%と低下しますが、年齢が若くなるにつれて返納を促す意見が増える傾向にあります。これは、社会全体で高齢者の安全運転を見直す必要があることを示唆しています。
結論
この調査を通じて、私たちの仕事への満足度やリタイア後の生活に対する意識が非常に重要であることが浮き彫りになりました。40代の職業生活やライフプランに対する意識を見直すことが、今後の社会において大きな意味を持つのかもしれません。今後も、こうした意識調査を通じて、生活者の実態を把握し、より良い社会をつくるための情報を提供していくことが求められています。