オーストラリア西豪州で新たなリチウム探鉱契約が締結
JOGMEC(石油天然ガス・金属鉱物資源機構)は、オーストラリアの西豪州において、探鉱企業Alchemy Resources Ltdとの間でリチウムを対象とした共同探鉱契約を締結しました。この契約により、両社は探鉱を通じてリチウム資源の発見を目指します。
探鉱地区の特性
契約の背景にあるローヒルズ地域は、西豪州の主要な鉱業都市であるカルグーリー・ボールダー市から東へ約100キロメートルの地点に位置し、優れた交通インフラが整備されています。この地域には、すでに複数のリチウム鉱山が存在し、リチウムの埋蔵可能性が高いとして関心を集めています。
JOGMECは、このリチウム探鉱プロジェクトを進めるため、地質調査や地化学探査、物理探査、ボーリング調査などを行い、経済性のある新たなリチウム鉱床の発見を目指します。また、この取り組みは、自動車の電動化などに伴うリチウム資源の需要拡大に寄与し、カーボンニュートラル社会の実現にも貢献する予定です。
プロジェクトの概要
探鉱対象地域は計248平方キロメートルの3つの鉱区で構成されています。これらの地域には、Mt.Marion鉱山、Bald Hill鉱山、Manna鉱床といったワールドクラスの硬岩型リチウム鉱床が存在しており、すでにリチウム鉱化の指針となるペグマタイト脈の存在が確認されています。これにより、さらにリチウムの鉱化が進む期待が高まっています。
JOGMECの目標
JOGMECは、今後5年間にわたり総額600万豪ドルを投じることで、このプロジェクトの51%の権益を取得するオプションを有するとしています。これにより、より安定的な資源供給に向けた取り組みが進むことでしょう。
Alchemy Resources Ltdについて
共同探鉱契約のパートナーであるAlchemy Resources Ltdは、西豪州のパースに本社を構える探鉱企業で、オーストラリア証券取引所に上場しています。リチウムおよび金のプロジェクトを保有し、探鉱業界での地位を築いています。代表者には、非執行会長のLindsay Dudfield氏と、CEOのJames Wilson氏が名を連ねています。
まとめ
このリチウム探鉱プロジェクトは、オーストラリア西豪州の鉱業マップに新たな価値を加えると期待されています。リチウム需要が高まる中、JOGMECとAlchemy Resources Ltdの連携が新たな鉱床を発見し、持続可能な資源供給への架け橋となることを願っています。