トレードワルツ、デジタル庁での国際データガバナンス議論に参加
株式会社トレードワルツは、デジタル庁が主催した「国際データガバナンスアドバイザリー委員会」に参加し、貿易データの国際標準化や政府データへのアクセス拡大を提案しました。この会議は2024年8月27日、東京のデジタル庁にて開催され、河野太郎デジタル大臣と多くの企業経営者、有識者が出席しました。
貿易データの国際標準化への取り組み
トレードワルツは、貿易情報連携プラットフォーム「TradeWaltz®︎」を運営する企業として、貿易データの標準化が進むことが重要であると強調しました。具体的には、税関や商工会議所などの官公庁が管理するデータについて、業界共通の項目整理や国際標準との互換性ルールの整備、公開可能データのオープン化を国に求めるとの提案をしました。
デジタル化に向けた基盤づくり
これらの提案は、貿易業界全体のデジタル化とデータ流通を進めるための基盤となります。トレードワルツは、これを実現するために国と連携し、全面的な協力を表明しました。
「データ標準化は、今後の貿易の効率化と透明性向上を図るために不可欠な要素です」と、トレードワルツの代表取締役社長である佐藤高廣氏は述べています。
データ流通の重要性と信頼性
現代において、データは非常に重要な資源です。その自由な流通が、経済成長やイノベーション促進、さらには社会問題の解決にも寄与することが期待されています。しかし、データ流通にはプライバシーや知的財産権の保護、セキュリティなどの問題も絡むため、信頼性を確保する対策が必要です。
この観点から、DFFT(信頼性のある自由なデータ流通)の概念が提唱されています。この枠組みを通じて、国際的なルール作りやデータガバナンスの強化が進行中です。
国際データガバナンスアドバイザリー委員会の位置づけ
日本はASEAN諸国と協力し、サプライチェーンに関連するデータの越境について議論を深めています。この委員会の設立は、企業の国際競争力を維持しつつ、国際的なデータ流通の構築を目指したものです。
デジタル庁でのこの会議は、国際的なデータエコシステムを実現するための重要なステップとなります。
関係者のコメント
会議に出席したトレードワルツの執行役員CAO、久保岡宏之氏は、デジタル庁やIAPの支援により、企業間のデータをつなぐプラットフォーマーとしての役割を認識し、今後の取り組みに期待を寄せています。また、佐藤氏は、貿易データの安全で自由な流通が企業や国を越えて実現することで、日本の貿易の未来を切り開いていく意義を強調しました。
トレードワルツについて
トレードワルツは、NITデータと主要な貿易実務者からなるオールジャパンの貿易コンソーシアムを基に、貿易業務に関わる情報をひとつのプラットフォームで管理するサービスを提供しています。これにより、貿易業務の効率化と透明性の向上を目指しています。さらに、トレードワルツは今後も民間の立場からデータガバナンスの向上に貢献し続ける方針です。