受験シーズンが迫る中、11月18日に制定されている「おにぎりの日」に合わせて、一般社団法人おにぎり協会と料理家の尾田衣子さんが手を組み、受験生のための「タイプ別・受験応援おにぎり」を発表しました。この企画は、農林水産省の「ニッポンフードシフト」と読売新聞による「朝から日本を考える」の取り組みにも基づいています。
日本には複数のおにぎりの日があり、11月18日はその一つで、石川県中能登町が制定したもので、ここでは日本最古とされるおにぎりの化石が発見されたことが基になっています。この町は「おにぎり文化発祥の地」として伝統が受け継がれ、直接おにぎり協会の代表理事中村祐介もこの地方でアドバイザーを務めています。さらに、他にも「おむすびの日」(1月17日)や「おにぎりの日」(6月18日)など、さまざまな記念日が存在し、どれもおにぎり文化と人々のつながりを象徴しています。
この時期、気温の変化が大きく、体調を崩しやすい季節でもありますが、受験を控える家庭では緊張感が日に日に増すもの。そんな時、朝食が心と体を整える重要な役割を果たします。尾田衣子さんは、受験生の興味や栄養ニーズに基づいて「朝を支えるおにぎり」を提案し、そのレシピを共同開発しました。
尾田衣子さんは家庭で簡単に再現できるレシピ提案を行い、分子栄養学に基づいた栄養管理にも力を入れています。特に受験生に向けては、子どもそれぞれの気質や体調に合わせた朝食の重要性を説きつつ、食材の効果を活かすシンプルな料理の定評があります。
受験生を4つのタイプに分け、それぞれの特徴に合わせたおにぎりを提案しています。例えば、「ガス欠タイプ」には鮭とわかめの雑穀おにぎり、エネルギー不足を補うために作られた一品が選ばれています。次に「爆発タイプ」に対しては、雑穀を使ったツナアボカドおにぎりを提案し、安定したエネルギー供給を目指します。また、「ぽかぽか不足タイプ」には、冬の冷えを解消する豚みそおにぎりがあり、最後に「消化不良タイプ」のためには梅しらすおにぎりが開発されています。これらのメニューは、ただ美味しいだけでなく、それぞれの体調を整えるために必要な栄養素を考慮されたものです。
今回の企画は、農林水産省および読売新聞とのコラボレーションによるもので、「ニッポンフードシフト」の掲げる理念のもと、食文化を見つめ直す良い機会でもあります。尾田さんは「おにぎりは、手の温もりと想いが込められた食べ物」と語り、受験生が朝食で心と体を整える時間を持てることの大切さを伝えています。おにぎり協会の中村代表もこの取り組みを通じて未来に向けた食の文化を育んでいきたいと語ります。
今後、おにぎり協会の公式Webメディア「おにぎりJapan」では、タイプ別おにぎりに関連する記事が随時公開予定です。この取り組みを通じて、受験生やその家庭が新しい朝食の習慣を取り入れるきっかけが生まれることを期待しています。