ウズベキスタンパビリオンが金賞に選出
2025大阪・関西万博において、ウズベキスタンパビリオンが博覧会国際事務局(BIE)が授与する「公式参加者褒賞(BIE賞)」の金賞を受賞しました。この受賞は、同パビリオンが「テーマ解釈」部門で最優秀賞に選ばれたことを意味します。ウズベキスタン芸術文化開発財団(ACDF)の委託を受け、ドイツのアトリエ・ブリュックナーが設計した同パビリオンは、国民の文化と遺産の豊かさを反映しながら、未来のビジョンを示す場となっています。
審査の背景
「公式参加者褒賞」は、165の国や地域、国際機関を対象に、博覧会のテーマや価値観を最も体現したパビリオンに授与されます。対象となる部門は「建築・景観」、「展示デザイン」、「テーマ解釈」、「持続可能性」の4つ。授賞式は博覧会の閉幕前日の10月12日、EXPOホール「シャインハット」で実施されました。
国際審査員団は、訪問審査を通じて選出した受賞パビリオンの中で、ウズベキスタンパビリオンは1,500平方メートル以下のパビリオン部門で金賞を獲得しました。
受賞の意義
ウズベキスタン芸術文化開発財団の会長であるガヤネ・ウメロワは、「この賞はデザインを超えてウズベキスタンの豊かな文化遺産を現代の視点で再解釈した結果です。この旅路の集大成が国際舞台で評価されたことは、ウズベキスタンの存在感を一層際立たせるものです」と喜びの声を伝えています。また、この受賞は、ウズベキスタンの大統領シャフカット・ミルジヨーエフのリーダーシップによる文化や革新の推進を反映していると語っています。
コンセプトとデザイン
ウズベキスタンパビリオンのテーマは「知の庭 - 未来社会のための実験室」です。このコンセプトは、持続可能な進展と革新をもたらす同国の遺産に根ざしており、教育、文化、技術の分野での変革を描いています。特に、シルクロード沿いに築かれた多世代にわたる職人技と知の交流を示す未来像を具現化しています。
アトリエ・ブリュックナーのシリン・フランゴール=ブリュックナー氏は、「金賞受賞は博覧会の素晴らしい締めくくりとなり、当社の建築に対する取り組みを称えるものです。ウズベキスタンの文化的アイデンティティを誇りに思い、対話を促進する空間へと昇華することができました。国際的に評価されたことは私たちにとって喜びに満ちています」とコメントしています。
その他の受賞歴
ウズベキスタンパビリオンは今回の金賞に加え、今年度の「ドイツデザイン賞2025」および「レッドドット・デザイン賞2025」でも高評価を得ています。さらに、米国のEXHIBITOR誌からは「ベスト・アクティビティ/インタラクティブ賞」を、オランダのFRAME誌からは「フレーム賞」を受賞しました。これらの受賞は、来場者体験やデザインの卓越性を証明しています。
ウズベキスタンパビリオンの受賞が、今後の国際的な文化交流や協力の一助となり、同国のさらなる発展につながることを期待しています。