叡啓大学が手がける新たな挑戦
広島市に位置する叡啓大学の成毛侑瑠樺さんは、卒業プロジェクトとして日本初の不登校生向け「平日おでかけポータルサイト」を開発しています。このプロジェクトは、特に不登校の子どもたちやその家族が平日に外出する際のハードルを下げ、社会とつながる機会を提供することを目的としています。
不登校生の現状と課題
成毛さんは、「不登校の子どもたちが平日に負い目や罪悪感を抱かずに外出できる環境をどう整えるか」というテーマを掲げ、当事者や支援者への調査を行いました。その結果、外出する際に伴う心理的な不安や、周囲の視線への抵抗感が大きな課題であることを明らかにしました。さらに、平日に子どもたちが行ける場所やその情報が不足していることも問題とされています。
提供される情報とは
このポータルサイトでは、不登校生が「行こうと思ったとき」に安心して訪れることができる場所を見つけるための情報が整理されます。掲載される場所の雰囲気や予約の必要性、人目を気にせずに過ごせるかどうかなど、外出に役立つ具体的な情報を提供する予定です。利用対象は支援施設に限らず、大学、企業、図書館、オンラインのリソースなど、幅広い選択肢が用意されています。
開発の進展と今後の予定
現在、成毛さんはNPO法人「教育の環」との協力のもと、ポータルサイトの機能改善や新たな掲載先の開拓に向けた活動を続けています。2026年3月のサイト公開に向け、98箇所以上の情報を集めることを目指しています。また、2025年12月31日までクラウドファンディングを行っており、寄せられた意見を反映させながら開発が進められています。
まとめ
成毛さんのプロジェクトは、学生自身の体験と調査結果に基づいており、「不登校でも社会とつながれる選択肢」を提供することを目的としています。日常生活での孤立感を和らげるための新しい試みとして期待が寄せられています。叡啓大学のこの画期的な取り組みが実を結ぶことで、多くの不登校の子どもたちが明るい未来へ一歩を踏み出せることを願っています。今後のプロジェクトの進行にも注目です。