「寿司ビジネス」が描く、魅力あふれる寿司の世界
2026年2月20日に株式会社クロスメディア・パブリッシングから新たに書籍『寿司ビジネス』が出版されました。著者は『魚ビジネス』で知られるながさき一生氏。彼は、日本の食文化を代表する寿司がどのようにして世界中で愛される存在になったのかを、ビジネスの視点で深く掘り下げています。本書は、寿司業界に携わる方々だけでなく、日本文化に興味がある人々にも必読の内容です。
高騰する寿司ネタ:5億円マグロの魅力
最近の話題となった青森県大間産のマグロが、2026年1月5日の豊洲市場の初セリで5億1030万円で競り落とされました。この金額は、寿司ネタとしての取引額として過去最高であり、大間の本マグロは特に希少で質が高いと評判です。荒波で育まれたその身質は、濃厚な脂と共に独特の風味を持っています。
すしざんまいの築地本店では、この高価なマグロが「赤身398円」「中トロ498円」「大トロ598円」として提供され、多くの人々に夢の体験を味わわせました。高価な素材が多くの人に親しむ形で振る舞われるのは、寿司の懐の深さを示しているのかもしれません。
寿司作りの最前線:ロボットとAIの導入
従来の職人技だけが美味しい寿司を生むとは限りません。近年、寿司ロボットの性能が急速に向上しており、毎時4800貫も生産できる機械も登場しています。これにより、世界中の約90カ国の厨房で使用され、手間をかなり軽減しています。また、回転寿司の現場では、AIによる需要予測が行われ、どのネタを流すのか決めるのもAIが担うようになりました。
さらに、2025年にはアメリカで世界初の培養サーモンが提供され、これからの寿司ネタとして注目されています。脂と赤身の部分を分けて供給できるため、安定した品質の商品が可能になるでしょう。
寿司の「体験」としての要素
海外の人々が寿司を愛する理由は、味だけではありません。「静かな空間の中での食事」「時間の流れの感覚」「職人との距離の近さ」など、寿司がもたらす体験そのものに重みがあります。このような要素が、寿司を単なる飲食物から特別な食体験へと昇華させているのです。
「おまかせ」という言葉は、日本独自の文化を表し、寿司の魅力を最大限に引き出すものです。この言葉の背景には、日本の「おもてなし」や文化が深く関わっています。
まとめ
寿司は単なる食文化にとどまらず、ビジネス、科学、技術、さらには文化全般にまで影響を及ぼす存在であることが本書を通じて明らかになります。寿司業界に関わる人々や、飲食業に興味を持つ経営者、日本文化を深く理解したいインバウンド関係者、自身で寿司をもっと楽しみたい方々には、ぜひとも手に取って読んでいただきたい一冊です。この本を通じて、寿司の新たな一面を知ることができるでしょう。