リーガルテック社とAIデータ社が見据える新たなロボット産業の収益化
最近、リーガルテック株式会社とAIデータ株式会社は、ロボット産業における収益化構造の課題に立ち向かう新収益モデルを共同で発表しました。このモデルは、ロボット企業が持つ無形資産を効果的に活用することを目的としています。
新たなプラットフォームの概要
今回導入されるのは、ロボット特化型のAIデータ基盤「AI Robotics on IDX」と、知財SaaSプラットフォーム「Tokkyo.Ai」を結びつけたシステムです。この取り組みは、ロボット企業が所有する制御ノウハウや試験データなどを整理し、継続的に提供する仕組みを構築しています。
この新収益化モデルは、ロボット産業の特性に合わせた収益化の手法を提供することで、事業化の基盤を整えることを狙っています。その背景には、日本のロボット企業が高い技術力を持ちながらも、受託開発やハードウェア提供に収益が偏る現状があります。無形資産の活用が進んでいないため、その収益性を向上させる取り組みが必要とされています。
課題と解決策
経済的構造課題
日本のロボット企業は、制御ノウハウや試験データといった無形資産を十分に管理できておらず、その活用が限定的です。技術評価や資金調達で必要なデータ整備も負担になっています。
提供する解決策
- - データの一元管理: 設計データや制御データを「AI Robotics on IDX」で集約し、可視化します。
- - 知財テンプレートの整備: 有望な技術を「Tokkyo.Ai」でテンプレート化し、利用を促進します。
- - SaaSテンプレートの提供: API形式で外部企業に提供し、再利用性を向上させる仕組みを構築します。
- - 安全なデータルーム機能: 技術情報をセキュアに管理し、M&Aや資金調達の際に活用できる環境を整えます。
期待される効果
これにより、無形資産の体系化が進むことでロボット技術の事業化を支援し、スタートアップやメーカーの資金調達時の説得力を高めることを期待しています。また、制御ノウハウの外部提供によって新たなビジネスチャンスが創出される可能性もあります。
今後の展開
今後は、ロボットスタートアップ向けの知財・データ収益支援プログラムや、メーカーが保有する既存データの棚卸と知財化支援、自治体や研究機関の事例を基にした実務展開を進めていく方針です。これにより、収益化だけでなく、技術評価や資金調達、アライアンス形成にも貢献する基盤を整えていく考えです。
企業情報
リーガルテック株式会社
- - 設立: 2021年3月
- - 資本金: 3億7,900万円
- - 所在地: 東京都港区虎ノ門5-13-1
- - URL: 公式サイト
AIデータ株式会社
- - 設立: 2015年4月
- - 資本金: 1億円
- - 所在地: 東京都港区虎ノ門5-1-5
- - URL: 公式サイト
この新たな取り組みにより、ロボット産業における収益化の可能性が一層拡大することが期待されます。