渋沢栄一『論語と算盤』重版
2024-07-03 15:47:23

渋沢栄一『現代語訳 論語と算盤』新紙幣効果で46万部重版!ビジネスマンから若い世代まで支持拡大

2024年7月3日、20年ぶりに新紙幣が発行されました。新1万円札の顔となった渋沢栄一。この機に渋沢の思想を知ろうと、その書籍への関心も高まっています。

株式会社筑摩書房が2010年に刊行した渋沢栄一『現代語訳 論語と算盤』は、紙幣デザインの変更が発表された2019年4月9日から2024年7月までの間に46万6100部の重版がかかり、累計発行部数が65万部を突破しました。新紙幣発行直前の週末の売り上げは前週末比3.4倍に急増したそうです。

「利潤と道徳を調和させる」という、経済人がなすべき道を示した『論語と算盤』は、108年前の1916年(大正5年)に東亜堂書房より刊行されました。明治期に資本主義の本質を見抜き、「日本実業界の父」となった渋沢が生涯を通じて貫いた経営哲学は、答えなき時代に生きる私たちが帰るべき原点として響いてきます。

本書は、2010年の刊行時は経営者などビジネスリーダーからの圧倒的な支持を得ていましたが、近年は40代~50代女性や若い層にも広がってきているようです。ビジネス街に加えてショッピングモール内の書店での売り上げ増も目立っており、「どう働き」「どう生きる」べきかといった、社会人・人としてのありかたや、現代に求められる社会の公益性を考えていくためのヒントを求めて、老若を問わず手に取られるようになってきているようです。

さらに「栗山英樹・前野球日本代表監督が大谷翔平選手に薦めた本」としての報道もあり、各界・各世代で本書への興味がさらに高まっているようです。

『現代語訳 論語と算盤』は、渋沢栄一の「利潤と道徳を調和させる」という経営哲学のエッセンスが詰まった一冊です。明治期に資本主義の本質を見抜き、約480社もの会社設立・運営に関わった彼の言葉は、ビジネスに限らず、未来を生きる知恵に満ちています。迷ったとき、いつでも立ち返りたい原点がここにある、まさに「最強の古典」と言えるでしょう。

本書は、渋沢栄一自身の言葉で書かれた「論語と算盤」を、現代語に訳したものです。そのため、原文よりも理解しやすく、現代社会でも役立つ内容となっています。

「平等は、ケジメや礼儀、譲り合いがなければならない」「憎しみながらも、相手の美点を知る」「お金とは大切にすべきものであり、同時に軽蔑すべきものでもある」「物事が滞ってしまっているのは、決めごとが多すぎるからである」「自分を責めて、他人を責めるな」「孝行は強制するべきものではない」「自分ができることをすべてしたうえで、運命を待て」など、現代社会でも通用する普遍的な教えが詰まっています。

本書を通じて、渋沢栄一の思想に触れ、現代社会を生き抜くためのヒントを見つけてみてはいかがでしょうか。


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